※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、ドリーム・イーヴル(DREAM EVIL)が、2002年にリリースした1枚目のアルバム『Dragon Slayer』の1曲目に収録。
前回ドリーム・イーヴルの新作をレビューして初期のアルバムをストリーミングで少し聴き返してみると、やっぱりこの頃はいいなあ〜と思えたので、今回は早20年以上も前になるデビュー作からいってみましょう〜。
メタルシーン随一の敏腕プロデューサーとして知られるフレドリック・ノルドストロームですけど、自分でもメタルバンドをやってやる!とばかりに、プロデューサー稼業をセーブしてまで立ち上げたのがドリーム・イーヴルでした。
結局はプロデューサーといえど、ほかの音楽関係者の多くもそうだと思いますけど、元々は何らかの楽器を演奏したり歌を歌ったりして、本来はアーティストになりたかった方々がほとんどでしょう。表舞台に立つアーティストは選ばれしごく一部の人であり、それができないから裏方に回るわけですからね。
フレドリックにしても、プロデューサーとしての地位を確立した今だ!と思ったのかもしれませんね。アンディ・スニープなんかも、元々はギタリストとして表舞台を経てプロデューサーとして成功し裏方中心になりましたけど、今はプリーストでのライヴ活動の方が活き活きして見えます。
そんなフレドリックが標榜したのが、自身がプロデュースしてきたメロデス系ではなく、スコーピオンズ辺りの80sテイストを滲ませた、正統極まりない高品質なヘヴィ・メタルだったのが、驚きと同時に嬉しい誤算でした。
しかも、自身が見初めたガスG.という、ギリシャからの若きギタリストを売り出すという目的を兼ねていた点も、メタルファンへ強くアピールするポイントになっていました。結果としてのちに誰もが憧れるオジーのギタリストとしてガスが見初められたわけですから、フレドリックの先見の明を感じますよね。
今回ピックアップした「Chasing the Dragon」は、そんなドリーム・イーヴルとの出会いとなったメロディックなヘヴィ・メタル・チューンです!もうイントロのリフやギターのメロディを聴いた時点で、こういうテイストのメタルを待ってた!と、当時は膝を叩いてしまいましたね〜。
メロディとパワーを十分含有しながらも、決して重くも勇壮にもシンフォニックにもなりすぎず、ほんと2000年版にいい感じにアップデートしたスコーピオンズなんですよ。各人のプレイも素晴らしく、このラインナップが最強でしたね。。
その後の作品も良いんですけど、1枚目だからこその初期衝動が何者にも優っていて、ドリーム・イーヴルの最高傑作と言ってよいでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!