※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2024年8月9日、スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、ハンマーフォール(HAMMERFALL)の約3年ぶり13枚目のアルバム『Avenge The Fallen』がリリースされました。
昨日はドイツのパワーウルフの新作レビューをしましたが、今回のハンマーフォールも言わずと知れたヨーロッパを代表する屈強な正統派パワーメタラーです。先日は同系統のドリーム・イーヴルもアルバムをリリースしましたし、くしくも同時期に新作が固まりましたね~。
ハンマーフォールの結成は1993年、デビューが1997年ですからすでに30年もの活動歴を誇ります。現行メンバーはヨアキム・カンス(Vo)、オスカー・ドロニャック(G)のデビュー以来在籍する2人に加え、ポンタス・ノルグレン(G)、フレドリック・ラーソン(B)、デイヴィッド・ウォリン (Ds)となっています。
初来日時に観た、まだ風貌もギタープレイも(汗)幼さが残った若きオスカーの雄姿が思い出されますけど、今やヨアキムも含めベテランの風格がありますからね。時の流れの速さを感じずにはいられません。
コンスタントに王道にしてエピックなヘヴィ・メタル作品を重ねてきたハンマーフォールですが、最新作でも予定調和を極め一切のブレ無し。恐ろしいほどに変わりない信念に裏打ちされた、純度の高い正統なるヘヴィ・メタル、パワー・メタルをとことん堪能できます。ほどよい緩急と10曲50分弱というライニングタイムもちょうど良いですね~。
熱心なファンであれば、作品ごとの細かな違いを感じ取れるんでしょうが、筆者のようなライトなリスナーなら、正直どれも一緒に聴こえてしまうかもしれません。偉大なるマンネリズムといいますか、たとえ新作を聴き逃しても全く問題なしとも言えそうですけど(汗)、聴いたら聴いたで、メタルを愛するならば十分に楽しめるはず。
そんな違いのわからない程度でも、ここ数作の充実ぶりは目を見張るものがあります。もはやマンネリを通り越して悟りの境地ともいえますが、突き抜けた作品ではなくとも、アクセプトのように作品を重ねるごとに小粒になることもなく、これだけ一定以上のクオリティの作品を提供し続けている事実は、素直に評価すべきでしょう。
今作もプロデューサーはフレドリック・ノルドストロームで、新鮮味は薄いもののソツのない音作りをしています。体制は変わりましたが、古巣のニュークリアブラストに戻ったということで、いつも以上に気合乗りも感じられますね。
2曲目のお約束疾走パワー・メタル・チューン「The End Justifies」辺りもいいんですけど、今回はアルバムの7曲目に収録された、アルバム随一のメタル系ロッカバラードの「Hope Springs Eternal」をピックアップしました!
イントロから叙情的なギターが泣きまくり!しっとり歌い上げるヨアキムといい、美しいメロディで彩りながら感動へと誘います。古き良きスコーピオンズに鋼鉄風味を強化したような、何とも日本人好みな逸品となっています!
聴いてほしい度
80%
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