※美旋律、メロハー好きなら追求したいAORの魅力をメタル視点で紹介していきます。
アメリカのシンガーソングライター / キーボーディスト、ジョナサン・ケイン(Jonathan Cain)が、1995年にリリースした2枚目のソロアルバム『Back to the Innocence』の2曲目に収録。
7年ぶりの来日公演を行っているジャーニーにちなんで、ここ数日はジャーニー関連の楽曲として、アーネル・ピネダの初期ソロ作、ニール・ショーン&ヤン・ハマーと、"かなり斜め気味(笑)"に取り上げてきました。
今回はジョナサン・ケインのソロワークからご紹介しましょう~。80年代のジャーニーからメンバーが一人去り二人去り、ラインナップが変化していく中で、結局ジョナサンは、ニールに続く最古参になりましたね。
今やニールと訴訟を争うほど(汗)、バンド内で力を持っているわけですが、80年代初頭にジャーニーが『Escape』でモンスターバンドに成長していった原動力として、そこから加入したジョナサンの存在がどれほど大きかったか、言うまでもないことでしょう。
ジャーニーの不朽の名曲「Open Arms」は、ジョナサンがベイビーズ時代に書いて、ジョン・ウェイトが気に入らずお蔵入りになったという(先見の明なさすぎ!でもジョンもソロでヒットを飛ばしましたからね笑)エピソードもありますよね。
その後もバラードの「Faithfully」を始め、メロディアスな名曲を数多ジャーニーで生み出してきました。キーボーディストとしても「Don't Stop Believin'」や「Separate Ways」のイントロに代表される、あまりに印象的なプレイの数々を奏で、その功績は測りしれないものがあります。
そんなソングライター、鍵盤奏者としての真髄がいかんなく発揮してきたのが、ジョナサンのソロ作品ですね。敬虔なクリスチャンであるジョナサンだけに、とりわけ近年はコンテンポラリーなクリスチャン・ミュージックらしい包み込むような優しさと穏やかさに満ち溢れた作風を多く聴くことができます。
ピアノによるインストを中心に、歌モノも含め多数の音源をリリースしてきましたが、印象深いのは本作『Back to the Innocence』でしょう。今回ピックアップした「Back to the Innocence」は、そのタイトルを冠し、ジョナサンが自身のピアノをバックに朗々と歌い上げる珠玉のバラード・チューンです!
一応便宜的にAOR括りしてしまいましたが、ジャーニーのバラードとはまた違うビリー・ジョエルのバラードのようなテイストも漂わせており、じんわりとほのかに染み入る、心が洗われるような感動を与えてくれます。
アルバム自体はストリーミング解禁されていませんが、2018年発表の『The Songs You Leave Behind』という作品で聴くことができます。
ぜひ、一度聴いてみてください!