※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
イギリスのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、イフ・オンリー(IF ONLY)が、1992年にリリースした1枚目のアルバム『No Bed of Roses』の3曲目に収録。
かつての日本盤とジャケットが異なって、ストリーミングにアップされているのをついつい見逃してしまう作品やアーティストがありますけど、このイフ・オンリーもそんなひとつでした。
当時、日本盤が今はなきジムコレコーズ(配給はバップ)からリリースされてましたが、青紫地に銀色のティアラのようなロゴが輝く日本独自のものでした。ストリーミングに載ってるのは、黒字にバラを握った地味なもので、2010年の再発時のヴァージョンだったんですね。
イフ・オンリーは、1988年にロンドンで結成されました。日本盤の裏ジャケのメンバー写真で確認できる通り6人の大所帯編成で、センターに写るブロンドヘアの女性シンガー、ティア・イーガンを擁しています。
中心人物はソングライティングも担当するグレッグ・ハート(G)で、マニアの方ならピンとくるかもですが、彼はモリツ、そして以前ご紹介した英国産メロハーのキャッツ・イン・スペースで活躍中の人物でした。
80年代からメロディアスにこだわったハードロックを標榜してきたんですね。
そんなイフ・オンリーを見初めたのがエイジアのジェフ・ダウンズで、このデビュー作はジェフによる当時のニューレーベル、CZER(ツァー)からリリースされ、当然ジェフ自身がプロデュースを担当しています。
ジェフが深く関与しているとシンフォニックでプログレッシブな音像を想起しますけど、案外そうでもなく、メロディアスでありつつもハードなエッジがしっかり聴いた、いかにも80sの良質なアリーナハードロック風味の楽曲が味わえます。少々ハスキーなティナのエモーショナルなボイスも魅力的ですね。
今回はピックアップした「If Love Could Last Forever」は、アルバム前の1990年に7インチシングルとしてリリースされただけある、キャッチーなメロディセンスが光るメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
ティアのボイスからもハートやサライヤ等を想起させますが、そうした当時の女性ボーカルをフィーチャーした有名バンドと引けを取らないクオリティで、メロディの良さを存分に味わえるでしょう。
ちなみに結成当初は元ガール・スクールのジャッキー・ボディミードがシンガーとして参加していましたが、アルバム制作途中に脱退し、ティナが参加しています。このジャッキー時代の音源がボーナスとして13曲目から16曲目に収められており、ストリーミングでも楽しめるので、どちらも素晴らしい2人の女性ボーカルを聴き比べてほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!