※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
イギリス出身/現在はアメリカ国籍のハード・ロック・シンガー、デイヴィッド・カヴァデール(David Coverdale)が、1977年にリリースした1枚目のソロアルバム『Whitesnake』の2曲目に収録。
『白蛇の紋章~サーペンス・アルバス』をはじめ、ホワイトスネイクで残した数々のレガシーを、新たにマスターからのリミックスを施すなど、手を変え品を変えて再び世に送り出しているカヴァデールですが、ついに自身のソロ作にも目を向けました。
しかも、ソロ作なれど「ホワイトスネイク」の名義を冠して、再発し直すのはうまいやり方だなあ~と感じましたね。まあソロとはいえ、デビュー作のタイトルは『Whitesnake』。カリスマ性のあるカヴァデールの存在が、イコール白蛇なのでさほど違和感を受けません。
バンドとしてホワイトスネイクの音楽が好きであっても、いかにヴァデールの歌声が好きと言えど、そこそこ熱心な白蛇マニアでないとソロまでじっくり聴き込んでいないかもしれません(筆者もそうなんですが汗)。今回ホワイトスネイクと銘打つことで、聴き手の幅が広がることにも繋がるでしょうね。
海外では10月25日に発売された『Into The Light: The Solo Albums』は、2000年の3枚目のソロ作『Into the Light』を中心に、1978年の2枚目『Northwinds』、そして前述の『Whitesnake』に加え、リミックス、追加楽曲等を収めたと6枚組!のボリュームのボックスセットになっています。
すでに音源はストリーミングにアップされており、これまで解禁されなかったソロ作にも気軽に触れられますね。どの作品もホワイトスネイクとはひと味異なる味わいがありますが、まず聴きたいのは、偉大なるパープル脱退後の第一歩となった原点『Whitesnake』でしょう。
アルバムのタイトルからして、その後のバンド結成への地続きなわけですが、ロジャー・グローヴァーがプロデュース、ギターにミッキー・ムーディーと、紫と白蛇が交錯するようなメンツですね。ドラムはサイモン・フィリップスが務めています。
ハードなロックンロールでありつつも、よりブルージーで泥臭い、アーシーなサウンドテイストの中で、カヴァデールの歌声の魅力を堪能できます。バラード調の曲も散見され、昔は渋すぎるなあと感じたんですけど、年を取って改めて聴くと意外としっくりきますね~。
今回ピックアップした「Blindman」は、アコースティックギターの調べに導かれ、哀感を滲ませまくったメロディでじっくり染み入るように聴かせる、ブルージーなハード・ロック・チューンです!
カヴァデールの魂の歌唱と女声コーラス、泣きまくりのギター、歌バックも俊逸なサイモンのドラミングと、素晴らしいパフォーマンスを堪能できる逸品でしょう。より立体的な音像になった最新リミックスとの聴き比べも楽しいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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