※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
イタリアのヘヴィ・メタル・バンド、 ラビリンス(LABYRINTH)が、1998年にリリースした2枚目のアルバム『Return To Heaven Denied』の4曲目に収録。
ラプソディ(のちにオブ・ファイア)、ヴィジョン・ディヴァインとともに、1991年に別名義で生まれたイタリアンメタルシーンを代表するメロディック・メタラーのラビリンス。この3バンド間ではメンバーも相乗りしつつ進化を遂げてきました。
ラビリンスの永き歴史を現時点で総括すると、音楽的にもラインナップ的にも色々と紆余曲折を経ながらも「収まるところに収まっていった」、そんな印象がしますよね。
創始者のオラフ・トーセン(G)とファビオ・リオーネから交代したロベルト・ティランティ(Vo)のコンビネーションが生み出す、極上のメロディック・パワー・メタルこそがラビリンスの真骨頂だったわけですが、2002年にヴィジョン・ディヴァインに専念するためにオラフが突然脱退。
バンドは継続するも、次第にプログレッシヴでもモダンなスタイルへと変貌していった頃は、バンドの先行きが不安に感じられました。それでも2009年にオラフがこれまた突如復帰。ロベルトがその後一時期バンドを離れたものの、現在は音源を重ねつつ二人のラビリンスとしての音楽活動が持続しているのは嬉しい限りですね。
幾多の良作を生み出してきたラビリンスですが、やはり『Return To Heaven Denied』こそが、真の代表作でしょうね。疾走感と美麗なメロディに徹底フォーカスしたメロディック・パワー&スピード・メタルですが、作品を支配する切なくリリカルな世界観は、他の凡百なイタリアン・メタラーには到底醸し出せないもので、このアルバムを特別なものにしています。
今回ピックアップした「Lady Lost In Time」は、オープニングの「Moonlight」とともに、アルバムの世界観を最も端的に表した、ラビリンスを代表するメロディック・スピード・メタル・チューンです!ロベルトが歌う切なくも美しいサビメロは、いつ聴いても胸が締め付けられるような思いを抱かせてくれますね。
再現ライヴが後年リリースされていますが、やはりスタジオ音源での名演でこそ、この美しさは表現されているように思えます。秋の夜長にもピッタリ合うメロスピですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!