日本のハード・ロック・バンド、メイクアップ(MAKE-UP)・グランプリ(GRANDPRIX)・ダイダ・ライダ(DAIDA LAIDA)他で活躍したシンガー、NoB(山田信夫)さんが、2025年8月9日、61歳で亡くなりました。
7月はオジーの訃報に胸を痛めましたが、80sのジャパニーズメタルを愛する筆者のような方々にとっては、同じくらいの衝撃かもしれません。80sジャパメタを象徴する名バンドのひとつ、メイクアップ他で活躍してきたシンガー、NoBこと山田信夫さんの訃報が届いてしまいました。
今年2月に8年前から腎臓がんを患い、病魔と闘いながら音楽活動を続けていたことを明かしていたNoBさん。確かに痩せた近影を拝見して心配していましたが、今年に入っても病状と折り合いをつけて音楽活動を継続。つい先日発表されたダイダ・ライダの新音源でも変わらぬ見事な歌唱ぶりを披露していたので、きっと回復してくれると信じていました。
実は7月のダイダ・ライダのライヴで久しぶりにその姿を見たいと思っていました。ところが体調により出演されないことが発表になり、ちょっと心配したものの、まさか訃報が届くとは、、あまりに若すぎて本当に残念でなりません。それと同時に、最後の最後まで音楽への情熱を燃やしていた強靭な精神力は、オジーとも通ずる凄さを感じます。
NoBさんの訃報のニュースは、SNSのトレンドで1位になるなど、いかにNoBさんが一般的に支持されていたのか、改めて知らされることになりました。ニュースでは、アニメ「聖闘士星矢」の主題歌「ペガサス幻想」で知られるという報じ方をされていましたね。
そうしたものを見るにつけ、「ペガサス幻想」や「永遠ブルー」をはじめ、アニソンシンガーNoBとして築き上げてきたキャリアは絶大で、その知名度は日本のみならず世界的にも圧倒的だったということでしょう。
それは十分に理解しつつも、やはり80sジャパメタ好きの身としては、メイクアップやグランプリのシンガーとしてのNoBさん(山田信夫さん)を、未だに第一にイメージしてしまいます。筆者は初めてNoBさんの歌声を聴いたのが、樋口宗孝のソロ作『破壊凱旋録』の「Runaway From Yesterday」でした。
無名の新人らしからぬ堂々とした歌唱ぶりが気になって、その後デビューしたメイクアップに注目しました。アルバムを重ねるごとにメイク・アップはお気に入りのバンドになり、幸運にも80年代当時のライヴも観ましたが、NoBさんの歌唱とパフォーマンスはすでに若手離れしていて、のちにソロとして飛翔するオーラの片鱗を湛えていました。
メイク・アップ解散後のグランプリにハマったのも、やはりNoBさんの唯一無二の声質や魂を揺さぶってくるエモーショナルな歌唱が、個人的には無条件で大好きだったからだと思います。ジャパメタ出身のシンガーとしては間違いなくフェイバリットな存在のうちの一人でした。
メイク・アップで松澤さんらとともに、ジャパメタとアニソンの融合をいち早く成功させ、圧倒的な実力と歌心を持つNoBさんだったからこそ、のちにソロのアニソンシンガーとして数多くの人々の心をつかむことができたんでしょうね。その歌声は永遠のものとして、音源でこれからも聴き続けていきます。
現状、ストリーミングではメイク・アップやグランプリは解禁されておらず、わずかに別バージョンが解禁されているのみ。ソロ作も含めて、NoBさんの歌声もっとアクセスできるように今後の解禁に期待したいところです。
そんな事情で今回はオリジナルバージョンではないですが、2009年のミニアルバム『The Voice From Yesterday』から「Runaway From Yesterday」をピックアップしました。松澤さんと再び天国でメイクアップの楽曲を奏でてほしいですね。現状Apple Musicのみですが、この曲を聴きながら、NoBさんのご冥福をお祈り申し上げます。
R.I.P NoB(山田信夫)さん
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