※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2025年9月24日、日本のメロディアス・ハード・ロック・バンド、ブラインドマン(BLINDMAN)の約5年ぶり12枚目のアルバム『After Rain』がリリースされました。
フルアルバムとしては『Expansion』以来ですが、その間に本ブログでレビューしたEP『Outburst』がリリースされており、そこからは2年ぶりの音源になりますね。
派手さはなくとも着実に活動を継続してきたブラインドマンですが、いつの間にか12枚ものアルバムを重ねてきたとは早いもの。バンドの芯にあるものは揺るぎないですが、今作では初期メンバーの遠藤均(Key)復帰は注目ポイントでしょう。
そうしたある意味一周回っての「フレッシュ」な効果ゆえか、ストリーミングで聴けた先行曲が、新たな試みを予感させるブラインドマンらしからぬヘヴィネス強めの音像で、パッと一聴したかぎりでは少々不安を覚えたのも正直なところ。
多少疑いつつ全編聴いたんですが、、そうした不安感はほぼ杞憂に終わりました。確かに従来以上にヘヴィな側面が強調されているものの、その根底に流れる楽曲センスは、どれも中村達也(G)らしさ全開!良質なメロディとコード進行に溢れた、中村ならではのソングティングの妙のしっかり味わうことができます。ヘヴィな曲とバラード調の曲で両極端な色合いが1枚に同居してるのも良いですね~。
個人的には現役のジャパメタバンドのコンポーザーでは、1,2を争うほど信頼しているので、わかっていつつもブラインドマンらしさの軸が変わっていない点は、まずはひと安心。ヘヴィというよりもグルーヴィーな要素が多々感じられ、メロディとグルーヴのバランスは、どこか北欧メタルのタリスマン辺りを思いだしちゃいました。
メンバーで特筆すべきはシンガーのRayでしょう。高谷推しだった筆者は当初なかなかしっくりこなかったものの、力強いハイトーンを駆使した今作での熱唱ぶりは素晴らしく、すっかりブラインドマンの声として存在感を発揮しています。
グルーヴィーに味付けした王道のメロディアスなハード・ロックの作という点では、全体に満足なんですが、1点苦言を呈したいのがサウンドプロダクションでしょうか。一聴してくぐもってモヤがかかったような音作りは、どうしてこうなったの??と疑問が湧くばかり。。
海外録音とか必要ないんですけど、普通にクリアな音作りをしてくれれば、アルバム全体の印象は段違いだったはずで、楽曲や演奏の良さをスポイトしているのは本当に勿体ない!と思えました。
今回の1曲はアルバムの3曲目「Love So Blue」をピックアップしました!アーバンなムード漂うメロディや曲調が、これぞ大人の王道メロディアス・ハード・ロックの香りを漂わせた良曲に仕上がっています!
聴いてほしい度
80%
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