※これぞ80ｓ！のイメージなヘア／グラム／LAメタル／R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、サージェント・ロックス（SGT.ROXX）が、2009年にリリースした1枚目のアルバム『Weapons Of Miss Distraction』の1曲目に収録。
今回も絶賛ご紹介中？の80sヘアメタル発掘請負レーベル、エオニアン・レコーズ関連でいってみましょう。シカゴ出身のサージェント・ロックスは、1985年に結成されたツインギターを擁する5人編成です。メンバーチェンジを繰り返し地道に活動する中で、90年代初頭にはシカゴのHM/HRシーンでそれなりに知られる存在になっていきました。
1990年、シカゴのシーンの状況は、当時の日本からうかがい知ることはできませんでしたが、まだまだイキのいいニューカマーが登場する土壌があったようで、メジャーレーベルなど音楽業界関係者もブランチをつくり、そうしたバンドを探していたようですね。西海岸や東海岸に比べて地域的にタイムラグがあり、80sらしいヘア/グラム・メタル系のバンドが活躍する、余地が残されていたのかもしれません。
そうした中でサージェント・ロックスは、シカゴの有名な地元メディアに取り上げられるなど注目を高め、渇望された音源制作に着手。自主制作ながら1990年に6曲入りミニアルバム『Push And Squeeze』をリリース。そのルックスのイメージ通りのポップでスリージー、典型的な80sヘア/グラム系メタルを披露しました。
その出来映えが評価され、ステータスを確保したシカゴを中心に、中西部でのツアーにとどまらず、メジャーディール獲得を目指し東海岸にも進出。さらにニューヨークでメジャー用のデモ制作まで行いますが、時はすでに1993年。いかにクオリティが高くとも、シーンのトレンドと乖離した音楽性にもはや需要はなく、結局フルアルバムを出さずに解散してしまいました。
唯一のミニアルバムに加え、お蔵入りになったデモなどを含む19曲入りアルバムとして、15年以上の歳月を経てリリースされたのが本作だったんですね。
今回ピックアップした「All You Need」は、前述のミニの1曲目に収められていた楽曲で、エッジの効いたギターリフを伴いアップテンポでドライヴする、ノリの良いハード・ロックンロール・チューンです！
コーラスを効かせたキャッチーなサビメロは覚えやすく、ソロも含めハードなギターを前面に出した音像もクールですね～。楽曲、サウンドプロダクションも及第点で、ルックスも良く、時代が時代ならメジャー進出は確実な存在だったでしょうね。
「俺たちはただ良い音楽を世に送り出し、長続きするロック・バンドになりたいだけなんだ」と彼らが答えたインタビューでのコメントが染みるようです。
ぜひ、一度聴いてみてください！
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