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【新作レビュー】リーサルX(LETHAL X)『90 Tons of Thunder』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2025年1月20日アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、リーサルX(LETHAL X)が、1枚目のアルバム『90 Tons of Thunder』をリリースしました。

 

年末から年始にかけて、HM/HR系の新作も色々出てますけど、ちょっと気になってた作品だけレビューしていきましょう〜。今回は新作インフォメーションとか見てる中で、個人的に一番おっ!となった、リーサーXならぬリーサルXなるバンドのデビュー作です。

 

これが本当にあのレーサーX絡みの人脈で作られたバンド(プロジェクト?)、作品なんですね〜。中心となるのは、本家レーサーXからシンガーのジェフ・マーティンと、スコット・トラヴィス加入前にデビュー作『Street Lethal』でドラムを叩いていたハリー・ショエッサーの2人。

 

本編のギタリストはミラン・ポラック、ベーシストはマイク・ズーターとなっていますが、なんとポール・ギルバートが3曲、ビリー・シーンが1曲と、少ないながらもそれぞれゲスト参加してるのは胸アツでしょう。

 

バンド名自体も『Street Lethal』を自ずと想起させますが、ジャケットのアートワークも、それを現代にアップデートしたようなイメージで、描かれたバックミラーに『Street Lethal』のジャケットに登場したレーシングカーが写ってるのも(チープで構図もおかしいですけど笑)いい感じですよね〜。

 

そんな事前情報で期待を膨れませつつ聴いたんですが、冒頭数曲はイメージ通り、粒立ち良く歪んだギターリフに、ジェフの無骨なボイスが乗っかり、テクニカルなギターソロが踊る80sの正統派USメタル風味で、自ずとレーサーXを連想するさせます。

 

正直元気も疾走感も3割減といったムードが漂ってますけど(汗)、まあ許容範囲でしょう。今時化石といえる80年代シュラプネル風のサウンドを奏でてくれるだけも貴重ですからね。前半に参加してる注目のポールですが、今更弾くとは思ってなかったであろう、初期レーサーXに相応しい、教則本のようなフレーズを流石のテクできっちり弾ききっていて、聴きごたえがあるでしょう。

 

ただし中盤から、元気が無くなるどころか、イケてないモダンヘヴィネス?をやっちまったみたいな、退屈極まりない駄曲(汗)も散見されて雲行きが怪しくなり。。後半は登場するビリー唯一の参加曲に救われてますね。レーサーX plus タラスといったテイストのドライヴ感のあるインストで、ビリーもちゃんと場をわきまえた、今さら弾かないであろうベースラインを連発しているのが嬉しいところです。

 

まあ、全体には期待しすぎたのか、正直がっかり感が否めないものの、曲を選んで聴けばそこそこ楽しめるアルバムでしょう。これならモコモコとくぐもったプロダクションだった『Street Lethal』を、現代に蘇らせるリレコーディング企画の方がよかった感もします。

 

今回はアルバム1曲目に収められた「90 Tons of Thunder」をピックアップしました!もう少しBPMを速めて欲しいとはいえ、この曲が一番初期レーサーXに近いかな?もう一人のギタリスト、ミランもテクニカルに弾きまくっていますね!

 

聴いてほしい度

65

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90 Tons of Thunder

90 Tons of Thunder

  • Lethal X
  • メタル
  • ¥204
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90 Tons of Thunder

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  • Lethal X
  • メタル
  • ¥1528