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【新作レビュー】浜田麻里『Soar』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2023年4月19日、日本の女性ハード・ロック・シンガー、浜田麻里の約5年ぶり24枚目のアルバム『Soar』がリリースされました。

 

新作リリースラッシュが続いてますけど、ジャパメタ関連では大本命盤の登場ですね〜。オリコンデイリーランキング(に今でも意味があるのか疑問ですが、、)2位初登場ですか〜。初日の推定売上約8600枚となっていますね。今週はキンプリのベスト盤が初日91万枚強!とダントツ1位ですので、週間でもおそらく最高2位でしょうが、それでも前作よりランクアップとは大したものです。

 

さて、すでにストリーミングでの先行曲を、若干否定的なコメントも交えてレビューしたのですが、再度頭を真っ白にして数回リピートしてみました〜。

 オープニングは上記通りの印象のままで、2曲目に突入〜。さらに複雑さとヘヴィネスを増した、ダークで激しいプログメタル的な世界観が繰り広げられます。

 

う〜ん、このまま進んでいってしまうのかと落胆しそうになったんですが、続く「Prism」は冒頭のメロディからして、長年親しんできた「麻里節」炸裂じゃないですか!これで一気に耳を惹きつけられましたね。

 

とはいえ、ドラムのマルコ・ミンネマンですかね、巧いのはわかるんですけど、終始ドカドカと連打しすぎの2バスや、マシンのように忙しないフィルインが邪魔で、これさえなければなあ(すみません。。)と思ったのも事実です。ともあれダレかけたところで気を取り直しました(笑)。

 

この曲を皮切りに、いかにも浜田麻里らしい、いい意味で既聴感のある歌メロやコード進行がそこかしこに登場していきます。続く「Noblesse Oblige」にしても、ドラムのアレンジには疑問が残るものの、素直にかっこいいと言える疾走メタルチューンですね。

 

そうした歌と浮遊したプレイに比べて、もうひとつの先行曲「Zero Gravity」での高崎晃のエモーショナルなソロプレイの心地よいこと!浜田麻里の歌と自然と混じり合い、あくまでも引き立てながらも泣きまくる速弾きプレイは、中盤のハイライトといえるでしょう。

 

ここからはアナログで言うところの後半扱いでしょうか、6曲目「Dramatica」のサビにおける和風メロディは、改めて言うまでもない歌唱力と相待って、新鮮な風を運んでくれます。ここでもドラムがうるさい&変拍子やり過ぎ問題発生ですけどね(もう言わなくてもいいか?)。

 

落ち着いたテンポとメロディ&歌唱、TOTOを彷彿とさせるアダルトなコード感が心地よい「Danging With Heartahe」は、個人的には特に気にいった楽曲のひとつです。再び過剰なプログメタル風の「The Fall」を挟み、続く6/8拍のリズムが新鮮な「River」は、雄大なメロディを極上の歌でじっくりと堪能できる、これもまた良曲ですね~。

 

そして、後ほど記す「Diagram」に続いて、ラストはダークでメランコリック、不思議な色合いを放つ挑戦的な「Last Leaf」で幕を閉じます。

 

こうして全編聴いてみると、個人的には浜田麻里ならではのメロディの充実度という意味で、ここ数作の中では一番リピートしたくなる作品だという印象を受けましたね。一言二言いいたい部分は何度もしつこく書いてしまいましたけど、アレンジがもう少しシンプルなら、、という願望は最後まで変わりませんでした。

 

余談なんですけど、スマホのスピーカーで流すと音はチープですが、歌メロだけが全面に出てドラムの細かい音像が聞こえにくい状態になり、ひょんなことから今作の歌メロの良さに気付かされた瞬間でもありましたね。

 

今回は10曲目に収められた「Diagramをピックアップしました!個人的にはシンプルながらもこのテンポ感とマイナーキー&キャッチーで胸に染み入る歌メロが光る、こうしたメロディアス・ハード・タイプの楽曲を待っていました。

 

名曲「Paradox」辺りのイメージとも近いですよね。Aメロとかかなり低い音程で歌われてますけど、ハイトーンだけでなくこうした音程における芳醇な歌唱も、浜田麻里の真骨頂だと思います!

 

聴いてほしい度

85

Diagram

Diagram

  • provided courtesy of iTunes

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Soar

Soar

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