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【楽曲紹介】ベルベット・パウ(VELVET PAW)「太陽をつれて」

※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!

 

日本の女性プログレッシヴ・ロック・バンド、 ベルベット・パウ(VELVET PAW)が、1991年にリリースした3枚目のアルバム『Desire』の5曲目に収録。

 

今回もジャパメタを少し拡大解釈していきましょう~。最近注目のKOIAIをはじめ、今でこそ確固たる技量を売りにした女性のロックバンドは数多登場していますが、80年代当時、男性バンドとの見えない技量差は明確にあったように思えます。

 

そんな時代においてベルベッド・バウは、「ガールズ・ロック+プログレ」のレアなサウンドコンセプトに加え、メジャーレーベルのソニーが手掛けると言う稀有なバンドでした。ちなみにマネジメントがレーベルメイトの聖飢魔Ⅱと同じでしたね。

 

バンド自体は1981年に、ソングライティング全般を手がける中心人物の桐生千弘(Ds、Vo)によって結成。アマチュアとしてライヴ活動を重ね、1988年にCBSソニー関連のコンテストに出場した際の受賞をきっかけに、翌年CBSソニーから『Vervet Paw』でメジャーデビューを果たしました。

 

1990年には笹路正徳のプロデューサーによる、2枚目『SIGN』をリリース。1991年には3枚目『Desire』、1992年にはメンバーチェンジ後の4枚目『目覚めるまで』とソニーからの音源を重ねましたが、1995年に活動休止しています。

 

デビュー時は叙情的で荒涼としたプログレ風味漂うサウンドで、女性ロックバンドらしからぬセンスと特異な存在感を放っていました。次作では笹路氏が関与しただけにヒットを狙ってくるかと思いきや、よりプログレ風味を増量した印象すらありますね。

 

3,4枚目ではブレイクを狙うべく、よりキャッチーでポップな要素を強化。プログレ風味は味付け程度でしたが、そのことでガールズロック要素とプログレ要素の比率が絶妙になり、伸びやかでクセのない須賀直美 (Vo)の万人受けしそうな歌唱を活かすスタイルが確立されました。不運にも商業的には成功しませんでしたが、今聴いても新鮮な要素を感じるので、時代が早すぎたのかもしれませんね。

 

今回ピックアップした「太陽をつれて」は、シングルとしてもリリースされた、ポップで爽快なメロディアス・ハード・ロック・チューンです!メロハー好きならイントロのポリシンセのリフレインから気持ちが一気に高揚するでしょう。

 

歌メロも朽津覚めるほどに覚えやすく実にキャッチーで、ホントいい曲ですよ~。次作のシングル「目覚めるまで」も良曲でしたが、メジャーのソニーをもってしても、ヒットに至らなかったのが不思議かつ残念でなりません。

 

その後、桐生はソングライターとして様々なアーティストに楽曲を提供するなど活躍。後期のギタリストだった伊東憂紀は、YHUKI名義でギタリストとして今も音楽活動を続けています。ガールズロック花盛りの時代だからこそ、最大限に再評価したいバンドですね!

 

ぜひ、一度聴いてみてください!

太陽をつれて

太陽をつれて

  • VELVET PAW
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes