※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2024年11月20日、イギリスのメロディック・スピード/パワー・バンド、フェローシップ(FELLOWSHIP)が、約2年ぶり2枚目のニュー・アルバム『The Skies Above Eternity』をリリースしました。
かつての「大英帝国」「ブリティッシュ・ロック」などというワードやイメージと、「メロパワ」「メロスピ」は相容れないものと思っていたのを、ドラゴンフォースが登場して払拭したわけですが、それから20年余り、その影響も受けた世代として、2022年にフェローシップがデビューしました。
音楽性に加え、その風貌やバンドキャラも、ラプソディに代表されるよりファンタジックな世界観を標榜。英国らしからぬバンドの出現に、日本でもマニア筋に話題を呼びました。デビュー作としてはアルバムの完成度も十分でしたので、日本人好みの音楽性も加味すれば当然の評価だったといえるでしょうね。
デビュー後はフェスでの来日を早くも実現しつつ、フェローシップ待望の2枚目が登場しました~。重要なステップとなる新作ですが、デビュー作で披露したファンタジックなメロディック・メタルと音楽性を確実に継承。さらに確実にクオリティを高めた快作に仕上げてくれました。
捨て曲なしで良曲連発のソングライティング力、メロディの扇状度、メンバーのパフォーマンス、そしてサウンドプロダクションといずれもレベルアップしていて、着実な進化が伺えるのが嬉しいところですね~。
それにしても、どこを切っても異臭騒ぎが発生しそうなクサメロのオンパレード!2000年代初頭のメロパワ/メロスピブームの頃なら、相当に売れまくったんじゃないでしょうか。この手のメタルが嫌いな人には、生理的に到底受けつけそうにないですけど(笑)、メロディ愛好家のメタルファンなら一聴して損はないでしょう。
フェローシップの良さは、良い意味でパワフルな熱さが微塵も感じられない(褒めてます)、ソフトでフェザータッチに耳を刺激し、心洗われるほどにポジティヴで希望に満ち溢れたメロディと音像でしょうね。
それゆえに「パワーメタル」という呼称になんだか違和感を覚えます。ソフトメロスピ?ソフィスティケイテッド・ファンタジック・メタル?笑、なんかそうした感じの呼称がしっくりくるんですよね~。
良質なメロディを、力を込めずに伸びやかに天に溶けていくように歌うシンガー、 マシュー・コリーの声質や唱法によるところも大きいでしょうし、ファンタジックといえども大仰過ぎずに、あくまで個々の楽曲重視で構成されているのも素晴らしいですね。
これだけのクオリティの作品を作れるのであれば、むしろイロモノに見られがちなバンドキャラが却って邪魔しそうですが、その辺りも含めてプロデュースできる存在が見つかれば、さらなる飛躍も期待できそうです。
どの曲も良いんですが、今回はアルバム5曲目に収められた「Eternity」をピックアップしました!これが、バンドリの女性バンド、ロゼリアの人気曲「Firebird」にソックリ(というかリフレインはそのまんま)でびっくり!
日本っぽいアレンジもしてある楽曲なので、その辺りはわざと意識したんでしょうか。メタルファンの皆さんでロゼリアを知らない人もいると思いますので、ストリーミングで確かめてみてください。どちらも良い曲には違いありません!
聴いてほしい度
87%
ピックアップ曲はこちら!
アルバムはこちら!