評価が今イチなアルバムの中に眠る、隠れた佳曲をご紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、モトリー・クルー(MOTLEY CRUE)が1994年にリリースした6枚目のアルバム『Motley Crue』の9曲目に収録。
モトリー・クルーのこの問題作に関しては、ファンの間で評価が大きく分かれている印象がります。肯定派は、グランジ・オルタナ禍の影響を受けてヘヴィでも、アルバムとしての質が高いのでOK!という見解で、否定派からは、ヘヴィすぎるし、そもそもヴィンス・ニールがヴォーカルじゃないモトリーはあり得ない!といった見解が多く見受けられます。
筆者は、一般的なロックアルバムとして見れば、肯定派の意見にも理解できるんですが、やっぱりモトリー・クルー名義ですからね。しかもタイトルが、初めてのセルフタイトルとなると、それなりに重みが違います。本人達もその辺りは後で感じたようで、このタイトルをつけたことは、相応しくなかったと受け止めているようですね。
それにしても、ヴィンスのように超個性的な声質と、キャラの立ったヴォーカルの後任とは、ジョン・コラビがちょっと可哀想ではありました。むしろスティーヴン・タイラー辺りの代わり、の方がしっくりくる声質と唱法の気がします。
楽曲としては、ジョンの個性が比較的生かされていて、メロディも印象的なバラードの「Misunderstood」辺りも悪くないんですが、今回はヘヴィなナンバーの中で、まだマシな「Welcome to the Numb」をピックアップしました!
ヘヴィで引きずるような重苦しい楽曲が続く中で、「Dr. Feelgood」系の快活なビートがようやく登場すると、なんだかホッとしますね〜。リフもそれほど重くなく、お馴染みのトミー・リーのカウベルも飛び出したりと、80sのモトリーのテイストがまだ感じられるでしょう。でも、結局これでヴィンスが歌ってたら、もっとしっくりくるんでしょうね(笑)。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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