※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
アイルランドのハード・ロック・バンド、ママズ・ボーイズ(MAMA'S BOYS)が、1985年にリリースした、5枚目のアルバム『Power & Passion』の8曲目に収録。
HM/HRシーンの有名兄弟のひとつといえば、一度聞いたら忘れられないユニークなバンド名、ママズ・ボーイズの、ジョン・パット・トミーによるマクマナス3兄弟でしょう。彼らは、アイルランド出身らしく、同郷のシン・リジィやゲイリー・ムーアあたりに通ずるアイリッシュ風味を、上手くサウンドに取り入れているのが魅力的でした。
ギターのパットがギターシンセやバイオリンを導入するなど、トリオ編成ながら立体感のあるサウンドも特徴でした。彼らの非凡なメロディセンスは日本でも受け入れられ、名盤『Power & Passion』に伴い、「スーパーロック85」への出演に伴い、来日を果たしました。
確か当時、24時間テレビの一環で、ライヴの模様が中継されたので、早朝の時間帯に雨が降りしきる中、パフォーマンスを繰り広げる彼らを画面で観た記憶があります。全国放送の地上波で、ママズ・ボーイズが普通に放映された80年代は、今考えるといい時代でしたね〜。
今回ピックアップした「The Professor Ⅱ」は、ハード・ロック・バンドらしからぬ巧みなコードワークとアレンジを、彼らの高い技量で味わえるインストゥルメンタル・ナンバーです。特にパットは、ギタリストとしての優れた才能を、水を得た魚のごとく存分に発揮しています。血の繋がったもの同士だからこそ創りあげられた、名インストと言えるでしょう。
ママズ・ボーイズには、さらなる活躍を期待していたのですが、94年にトミーが他界してしまい、ユニークな3兄弟としてのバンドは、その歴史にあっけなく幕を閉じてしまったのは本当に残念でした。ストリーミングでは、嬉しいことに当時のライヴ映像を数曲観ることができるので、こちらも味わってほしいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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