※プログレ知識薄めのHM/HR視点で選ぶプログレをご紹介します!
カナダのプログレッシヴ・ロック・バンド、 ラッシュ(RUSH)が、1988年にリリースした3枚目のライヴアルバム『A Show of Hands』の3曲目に収録。
ニール・パート(ニール・ピアートという表記も増えてきましたね)の逝去とともに、永く崇高な歴史に幕を閉じてしまったラッシュ。世界中に熱心なマニアの足元にも及びませんけど、筆者も大好きなというか、尊敬に値する貴重なバンドとしてずっと聴いてきました。
リアルタイムで初めて聴いたのが「Spirit of Radio」辺りでしたけど、幸運にも84年の唯一の来日公演を観れたことで、より彼らにハマっていきました。あの時ライヴを観ておけばよかった、、、と、後から悔やむケースの方が多いんですけど、ラッシュの場合は、色々と良い方に偶然が重なりましたね。
それからは70年代に遡りつつ、リアルタイムで並走しましたが、個人的に薄めのプログレファンのためか、振り返ると80年代の『Permanent Waves』から「Hold Your Fire』あたりまでが、一番しっくりくるかもしれません。
比較的コンパクトかつキャッチーな楽曲が多いですし、シンセを多用したアレンジが、80年代の雰囲気をいい塩梅で感じさせてくれます。その中にテクニカルな要素をさりげなく織り交ぜてくるバランスが丁度いいんですよね〜。
来日タイミングのリリースだった『Grace Under Pressure』は、やはり特別ですし、楽曲で言えば今回ピックアップした「Subdivisions」辺りが、フェイヴァリット曲です。
シンセ大フィーチャーながら、アレックス・ライフソンのコードワークの妙も光っており、ゲディ・リーがメロディを丁寧に追って、比較的低いキーで歌っているので聴きやすいですよね。そして、ニールが後半繰り出す、小技と大技、変拍子を織り交ぜた神業ドラミング!テクニックとキャッチーさが見事に同居した作風に唸らされます。
ところが!ほぼ大半の作品はストリーミングで楽しめるのに、よりによってこの曲が収められた『Signals』も含めた2枚は権利上、ストリーミング解禁されていません(泣)。ラッシュ史上では比較的目立たない作品かもですが、個人的には隠れた名盤だと思っています。
何とか『A Show of Hands』のライヴヴァージョンで聴けるので、こちらを貼ってみました。確かVHSでも当時買った記憶がありますけど、80年代の総決算的な内容で、言うまでもなく演奏もパフォーマンスも最高潮です!
ぜひ一度、聴いてみてください!