※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、ノルウェー(NORWAY)が、1997年にリリースした1枚目のアルバム『Night Dreams』の6曲目に収録。
まんま北欧を想起させるバンド名にして、アメリカ・ニュージャージー出身という4人組、ノルウェー。逆に北欧にも、らしくないアメリカナイズされたイメージをもったり、サウンドを奏でたりするバンドも散見されますけど、ちょっとどストレートで意外すぎるバンド名ですよね〜。
但しそのサウンドはアメリカ出身とは思えない、憂いを帯びまくった哀愁のメロハーを標榜しており、聴けばこのバンド名も納得できるでしょう。それにしても、97年のアメリカのマーケットといえば、メロハー系は完全にオミットされていますから、まさに絶滅危惧種と言える存在でしょう。
そもそも80年代当時でも、アメリカのマーケットに合致したメロハー系しか受け入れられなかったので、このノルウェーのように北欧や欧州勢と勘違いするほどにほの暗い哀感と叙情性を含有したバンドが、ましてや90年代後半の東海岸に存在したのは、ほんと謎ですよね〜。
そのレア度がごく一部のマニアで評判になり、メロハー復権も後押しして、2000年にはナウ・アンド・ゼン/フロンティアーズと契約。日本盤も出て知られるようになりました。その後、3枚目まで発売されましたが、少しざらついた味わい深く伸びやかなハイトーンを武器に、哀感たっぷりに歌い上げるシンガー、グレン・ピエールソン在籍時の1、2枚目こそが、ノルウェーの魅力が発揮された作品でしょう。
今回はピックアップした「Love On the Line」は、哀愁に彩られた美旋律の海に溺れること請け合いのメロディアス・ハード・ロック・チューンです!グレンの珠玉の歌唱に加え、ギターのジム・サントスによるハモリを駆使したメロディアスでツボを得たプレイが、実に素晴らしいですね。
同郷のボン・ジョヴィを思わせるシンセのイントロから入っていきますが、同じメロディアスなハード・ロック系でも、その陰りと湿り具合が段違いですね。とりわけ1枚目は自主制作だけに音質こそ褒められたレベルではないですけど、レコーディングはニュージャージーのスタジオで敢行されており、楽曲にマッチしたこの音像がアメリカの地で生まれた事実は、興味深いと言えるでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!