※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
イギリスのハード・ロック・ベーシスト / ヴォーカリスト、グレン・ヒューズ(Glenn Hughes)が、1994年にリリースした3枚目のソロアルバム『From Now On...』の3曲目に収録。
長きキャリアを誇るグレン・ヒューズが絡んだ音源は数えきれないほど多岐に渡りますが、ディープ・パープル以外で言えば、以前ご紹介したヒューズ・スロールをダントツで愛聴してきました。
その次に好きな作品を挙げると、やはりこの『From Now On...』になりますね~。日本では当時ゼロコーポレーションからリリースされて、恐ろしいほど激押しのプロモーション(笑)がなされましたけど、数多のゼロコーポからのリリースの中で、内容の良さも相まって記憶に残るアルバムといえます。
90年代という混沌とした時代の中で、70年代からしぶとくロックシーンを渡り歩いたグレンが、現役感バリバリのパフォーマンスと良質なハード・ロックを引っ提げて戻ってきてくれたわけですから、海外ではともかく日本の特殊なマーケットでとりわけ歓迎されたのは当然といえるでしょう。
バックにはヨーロッパのメンバーを中心に、北欧系のHM/HR人脈が活躍していますが、グレン自身もこの少し前にジョン・ノーラムのソロ作で復活の狼煙をあげましたし、アメリカの90年代のマーケットを考えると、アーティストとの絡みや主戦場をヨーロッパに移したのは違和感がなかったですね。
サウンド的にはパープルの血脈がしっかりと流れるハード・ロックをベースにしつつ、ブルースやファンク色、さらにはヒューズ・スロールの続編的なニュアンスもそこかしこに感じられたのは嬉しかったですね〜。
今回ピックアップした「The Only One」は、アルバム中で最も哀愁を帯びたメロディが乱舞する、大人のメロディアス・ハード・ロック・チューンです!静かなAメロの入りから、ドラマティックなBメロで次第に激しさと増していき、強烈なフックを放つサビで昇天させてくれる、グレン史上に残る珠玉の1曲に仕上がっています!
透明感のあるシンセの響きから、北欧風味もほのかに漂いますが、グレンのソウルフルを極めたパワフルなヴォイスと唱法のおかげで、単にメロウで甘いだけに終わらずに、ロックのダイナミズムがしっかりと注入されているのは流石ですね。これぞグレン流のメロハー!といっても差し支えないでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!