※評価が今イチなアルバムの中に眠る、隠れた佳曲をご紹介していきます。
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、アイアン・メイデン(IRON MAIDEN)が、1995年にリリースした10枚目のアルバム『The X Factor』の3曲目に収録。
数あるアイアン・メイデンの作品の中でも、賛否というか否定的な反応が一番多かったアルバムなのは間違いないでしょう。絶対的なヴォーカリストとして君臨したブルース・ディッキンソンが脱退してしまい、ウルフズベインのブレイズ・ベイリーを迎えた第一弾であることが、その主な要因なのは明確です。
ですが、この衝撃のヴォーカルチェンジだけでなく、スティーヴ・ハリスの趣味が悪い方向で出てしまったように、プログレ指向を強めた長尺でダークな曲調が多く、このサウンド面の変化も、賛否を呼ぶことに繋がったと思えます。1曲目から11分以上ですから、こってり重すぎですね(笑)
全編退屈せずに聴き通すには、相当な忍耐力が必要ですが(汗)、このタイミングで加入して酷評されたブレイズも、ある意味可哀想なのかもしれません。WOLFSBANEでの活躍は素晴らしかっただけに、楽曲に恵まれず本領発揮に至らなかったのは残念でした。
そんな中でも、救われる楽曲が今回ピックアップする「Man On the Edge」です。4分ちょいの楽曲で、「Aces High」の流れを汲むような、典型的なメイデン印のメタルチューンであることが単純に嬉しい!
ブレイズもこうしたタイプの楽曲では、ブルースほどのレンジは持ち合わせてないものの、持ち味を十分に発揮しているように思えます。曲順を入れ替えて、これが1曲目なら、アルバムの印象も少し違ったかもしれませんね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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