※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・バンド、紫が、1976年にリリースした、1枚目のアルバム『MURASAKI』の1曲目に収録。
80年代のジャパメタムーブメントの始祖を遡ると、70年代の日本にも凄いバンドがたくさんいるわけですが、紫はその代表的なバンドのひとつですね。振り返るとデビューは、ラウドネスのデビューの6年前ですか〜。今の時代で6年前のメタルと比較しても、さほど変わりない印象があるものの、ロック黎明期の6年間というのは、そのサウンドの変化が現代に比べて圧倒的に大きい感じがしますね。
紫はその名の通り、ディープ・パープル直系の本格的なハード・ロックを演奏する、当時の日本では稀有な存在のバンドでした。実際に、パープルの「Lazy」をカヴァーしてますし、ジョージ紫のキーボードプレイは、まさにジョン・ロードが乗り移ったかのようでした。
日本でも沖縄出身、しかも72年の本土返還前から活動していたバックグラウンドが、紫を特別な存在のバンドに育んだ要因だったのでしょう。アメリカの文化に身近に触れる環境が、当時の日本のバンドには真似できない、本場のテイストに満ちた洋楽ライクなハード・ロックを体現することになり、伝説的な存在になったんですね。
今回ピックアップした「Double Dealing Woman」は、ハモンドオルガンとギターのユニゾンリフを、スピード感のあるテンポに乗せた、典型的な70年代テイストのハード・ロックです。英語の詞も相まって、どこから聴いても日本のバンドとは思えません。当時の洋楽雑誌の人気投票を席巻していたのもうなづけます。
ジョージ紫ら中心メンバーが78年に一度脱退してしまったのは残念でした。そのまま80年代も活動していたら、80sジャパメタを引っ張る大御所になっていたかもしれません。それでも紫は紆余曲折を経て、地元沖縄で今も、散発的に活動を続けているようですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!
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