※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます。
ドイツのハード・ロック・シンガー、マイケル・キスク(Michael Kiske)をフィーチャーしたメロディアス・ハード・ロック・プロジェクト、 プラス・ヴァンドーム( PLACE VENDOME)が、2005年にリリースした1枚目のアルバム『Place Vendome』の1曲目に収録。
今年前半のメタルシーン、最大の話題作であるハロウィンの新作がカウントダウンということで、ここではマイケル・キスク関連の作品を取り上げてみたいと思います〜。ハロウィン衝撃の脱退後、HM/HRはもう歌わないスタンスを貫いてきたキスクが、久々にメロディを重視したハード・ロックを歌ったのが、このプラス・ヴァンドームでした。
実際には、ライヴ活動するリアルのバンドではなく、イタリアのフロンティアーズレコーズが企画する、数多あるプロジェクトの1つでした。ですが、形はともあれ、HM/HRと距離を置いていたキスクが、少しでもハロウィン的なサウンドへと近づく既成事実を作った意味は、今考えると大きかったですね〜。
このプロジェクトを主導したのは、ピンククリーム69のメンバーで、プロデューサーとしても知られるデニス・ワード。プロデュースと曲作りも、全面的に行っています。バックを務めたのもデニス絡みで、ピンククリームのメンバーらが参加しています。
サウンドの方向性は、想像されたというか、ファンが期待したであろう、ハロウィン的なメロディック・パワー・メタルではなく、むしろ80sライクなメロハーサウンドを標榜していました。ところが!これがキスクにドンピシャでマッチしていて、プロジェクトで終わらせるのは惜しい仕上がりでした。プロジェクトにも拘わらず、アルバムをその後、複数リリースしたのも頷けますよね。
今回ピックアップした「Cross the Line」は、白蛇の「Bad Boys」風の王道リフが炸裂する、ハードエッジのメロハー・チューンです!切なくも美しく、力強いメロディは、フックの塊で実に完成度が高いですし、キスクも全くHM/HRへのブランクを感じさせない、渾身の歌唱とハーモニーを聴かせてくれます。2000年代に生まれたメロハーの名曲のひとつといっても、過言ではないでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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