※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
アメリカのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、タカラ(TAKARA)が、1993年にリリースした1枚目のアルバム『Eternal Faith』の2曲目に収録。
87年にLAで結成されたタカラは、日本人なら連想する特徴的なバンド名「宝」とともに、メロディ愛好家の記憶に残るバンドです。中心人物はギターのニール・グルスキーとベースのカール・デマルコなんですが、日本では何といってもヴォーカルに加え、プロデュースを務めたジェフ・スコット・ソートが参加したバンド、というイメージが強いでしょう。
ライヴ活動をしつつ、デモ制作を経てレコーディングを敢行し、ようやくデビューに至ったのが93年ですからね。もう時代はオルタナ・グランジ真っ只中で、80s系やメロハー系が絶滅に追いやられた時代に、ましてやアメリカ西海岸出身のバンドというのは、希少価値すぎて驚かされました。
そんな奇蹟のデビューをサポートしたのが、お馴染み日本のゼロコーポレーションや、ナウ・アンド・ゼンといったメロハー保存会(笑)的なレーベルの存在でした。のちの90年代のアルバムでも、ゼロは勿論、ロング・アイランドやポイント・ミュージックといった、懐かしのメロハー系レーベルがこぞってタカラを支えていますね~。
確かにバッドタイミングの時代を照らす一介の希望の光のように、とことんメロディに拘り抜いたサウンドを指向していましたからね。メロディアス派を愛するHM/HRファンやレーベルにとっては、”お宝”なバンドになっていったのは必然といえるでしょう。
今回ピックアップした「Two Hearts Together」は、ジェフが歌い上げるアカペラの分厚いコーラスが、タリスマンの名曲「I'll Be Waiting」を自ずと想起させるメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
メロハーといえども、ニールの奏でるエッジの効いたギターリフが、意外とメタル度合いが高めなので、イングヴェイでジェフを好きになった様式美派のHM/HRにもアピールする佳曲に仕上がっています。
ジェフ在籍時の90年代の3作は、正直決め手には欠けるものの、魅力的なメロディが随所に聴かれるので、改めて今の時代に触れてほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!