※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます。
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、ライオンズハート(LIONSHEART)が、1992年にリリースした1枚目のアルバム『Lionsheart』の5曲目に収録。
日本で根強い人気を誇る巨漢ヴォーカリスト、スティーヴ・グリメットのキャリアにおいて、最も日本で成功したのがライオンズハートでした。正統派メタルのグリム・リーパー、スラッシュ・メタルのオンスロートと、どちらもスティーヴのヴォーカルはハマっていましたけど、
伝統的なブリティッシュ・メタルをベースにしたライオンズハートでは、押し一辺倒ではない、ソウルフルで熱い歌唱スタイルも披露してくれており、とりわけスティーヴの歌唱力の高さを実感できます。
それにしても、発売当時の日本での人気ぶりは凄まじかったですね。CDが10万枚単位で売れるなんて(しかもスティーヴ・グリメット関連で!)、今では想像できません。それは、ブリティッシュ・メタル復興の切り札!みたいな打ち出し方で、専門メディアが激プッシュした影響が大きかったでしょう。
今にして思えば、バンドの実力以上に、かなり下駄を履かせて持ち上げていたように思えますけど、実際に、あのオルタナ・グランジ禍において、80sからのメタルファンにとって、オアシスと言える存在になったのは間違いないでしょうね。筆者も当時、そこまで良いバンドかな?と正直思いつつ(笑)、貴重なニューカマーとして聴いていたのは事実でした。
今回ピックアップした「Can't Believe」は、力強さと哀感を醸し出す強烈なフックのサビメロとハーモニーが忘れられない、ライオンズハートを代表する名曲です!彼らの音楽性を端的に表現するとブリティッシュ・メタルでしょうが、この曲だけは、メロディの扇情力の強さゆえに、メロハー(激しいメロハー?)にカテゴライズしたくなります。
メタルらしいエッジの効いたサウンドの中で、叙情的なメロディを歌い上げるスティーヴのパフォーマンスも最高ですし、この曲はバンドの作品の中でもズバ抜けていますね。いつ聴いても、90年代の悪夢の時期に、HM/HRシーンに一縷の希望を与えてくれた記憶が甦ります!
ぜひ、一度聴いてみてください!
CDはこちら