※何度聴いたかわからない!HM/HRの定番曲を改めてご紹介していきます。
イギリスのヘヴィ・メタル・シンガー、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne) が、1980年にリリースした1枚目のアルバム『Blizzard of Ozz』の6曲目に収録。
2022年3月19日にランディ・ローズの40回目の命日を迎えます。このタイミングでランディを偲んで、彼が残した数少ないオリジナル作品から、改めて取り上げてみたいと思います。
有名アーティストの命日は年々増えてしまう一方ですが、個人的にはランディの命日ほど明確に覚えている日はないですね。当時、その一報を知ったのは、確かラジオの洋楽番組でした。若いアーティストでしたし、あまりに想定外のニュースに、何かの間違いでは?と思ったのが正直なところで、そのあと音楽雑誌のニュース欄で同じ知らせを見て、やっぱりホントだったんだ、とガッカリした記憶があります。
あれから40年も経過しているのに、節目の年とはいえ、いまだにギター誌を始め各所で大きく取り上げられてますし、その存在が風化するどころか、より高みに昇っている感すらありますね。若くして突然この世を去った死因の悲劇や、貴公子のようなルックスによるところも大きいでしょうが、もちろん、ギタリストとしての功績があってこそ、後世での高い評価が途絶えない要因と言えるでしょう。
筆者が『Blizzard of Ozz』を始めて聴いたのも、80年の発売当時でのラジオ音楽番組で、最初に強く耳に残ったのがランディのギターサウンドでした。当時の衝撃度でいうと、エディ・ヴァン・ヘイレンがやはりダントツでしたけど、他ではトム・ショルツとランディが奏でるディストーションサウンドの特異性は抜けていましたね。
それからは、LPが手に入るまでは、数曲エアチェックしたテープを、文字通り擦り切れるまで繰り返し聴いていました。その中でも、ランディのプレイという観点で一番気に入ったのが、今回ピックアップした不朽の名曲「Mr. Crowley」でした。
楽曲の雰囲気に溶け込むように、綿密に組み立てられたランディのギターソロは、メタルギターのエッセンスの全てが盛り込まれた、まさに教科書と言える名演でしょう。多くのメタルファンがそうでしょうけど、オジーが歌う歌メロと変わらないレベルで歌えるほど、ギターフレーズの全てが頭に刻み込まれています。
そして、シンプルながらもパワーコードを巧みに操る、全てにおいて有機的なリフワークは、メタルギターのお手本そのものですね。この頃のランディのプレイは、未だ発展途上とも言えるでしょうが、もしここを起点に成長を続けていたなら、とんでもないレベルで表現力を増した「Mr. Crowley」を、きっとライヴで披露してくれたに違いありません。
改めて音楽ストリーミングサービス、サブスクで聴いてみてください!