※タイトルに「METAL(メタル)」のワードが入った楽曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、アトムクラフト(ATOMKRAFT)が、1985年にリリースした1枚目のアルバム『Future Warriors』の4曲目に収録。
ニューカッスル出身のメタルトリオ、アトムクラフトは、のちにヴェノム、マンタス、ヴェノム・インク等でも活動するデモリッションマンことトニー・ドーラン(Vo, B)在籍のバンドとして知られています。
ニート・レコーズからのリリースでトリオ編成、というだけで血が騒ぐメタルマニアが多いでしょうが、その期待を裏切りません。以前ご紹介したウォーフェア辺りにも通ずる、ヴェノムの血脈を色濃く滲ませた、土煙を上げ爆走するような濃ゆいメタルを披露しています。
バンドのルーツ自体は70年代末に遡り、メンバーチェンジを繰り返しながら、バンド名をアトムクラフト(原子力)と命名。80年代のNWOBHMムーブメントの時期には、デモ制作を繰り返すものの、トニーがプライベートな事情でカナダに長期渡るなどしたため、バンド活動はなかなか前に進まなかったようです。
トニーが84年にイギリスに戻ってから、ニート・レコーズでヴェノムのクロノスと会った際に、ゲド・ウルフ(Ds)を紹介されました。ゲドはヴェノムのマネージャーの兄弟だったんですね〜。さらには16歳のロブ・マシュー(G)が加入し、完成したトリオ編成が制作したのが本デビュー作でした。
今回はメタルタイトル括りでピックアップした「Total Metal」は、アトムクラフトの代表曲のひとつと言える、ヴェノムのDNAが刻み込まれた爆走メタル・チューンです!トリオとは思えぬ轟音を、終始けたたましく奏でていますが、比較的メロディックなギタープレイも盛り込まれ、この辺りがアトムクラフトの個性に繋がっています。
アルバム発売後は、ヴェノムはもちろん、スレイヤー、エクソダスといったバンドのUKでのオープニングもこなしていますが、ヴェノム以降、スラッシュ以前の過渡期に活動していただけに、それがサウンドの特徴にも現れていると言えるでしょう。
なお、ストリーミングでは2004年にサンクチュアリからリリースされたコンピ『Total Metal: The Neat Anthology』が解禁されており、1曲目に収録されています。
ぜひ、一度聴いてみてください!