※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュメタルを紹介していきます。
アメリカのスラッシュ / スピード・メタル・バンド、ズノーホワイト(ZNOWHITE)が、1984年にリリースした1枚目のアルバム『All Hail to Thee』の1曲目に収録。
82年、のちにサイクロン・テンプルで活躍するアフリカ系アメリカ人のギタリスト、イアン・タフォーヤとその兄弟、従兄弟らで結成された、イリノイ州シカゴ出身のズノーホワイト(このカタカナ表記でいいんでしょうか??)。
スラッシュ・メタル黎明期に登場したバンドです。後期はスラッシュ色を強めていきますけど、初期のサウンドはスラッシュというよりも、ハードコア、スピード・メタルといったほうがしっくりくるかもしれません。
メタルブレイドによる「Metal Massacre」コンピの第3弾で頭角を現し、エニグマレコードと契約してリリースされたのが、本デビュー作でした。アルバムといえど、収録が7曲、トータル約17分という、短い楽曲を繋ぎながらまさに一気に駆け抜ける、強烈な内容になっています。
このバンドの特筆すべき点は、何と言っても紅一点の女性シンガー、ニコール・リーの存在でしょう!土煙を上げて爆走するハードコア極まりないバッキングに、まるでガールズロックのシンガーの如きキュートで抜けの良いニコール嬢の声色が乗っかる浮遊感は、圧倒的な個性を放っています。一度聴いたら忘れられない、めちゃくちゃクセになるサウンドですね〜。
アルバムのほぼ全編、ぶっちゃけどれも同じような感じなんですけど(汗)、今回ピックアップした「Sledgehammer」は、オープニングを飾るに相応しい、わずか2分弱爆走しまくるハードコア/メタルチューンです!
スラッシュ黎明期らしいリフの刻みはクールですし、サウンドの雰囲気はどことなくヴェノム辺りを連想してしまいます。この曲調に合うところから、想像の斜め上をいくヴォーカルスタイルは反則でしょう(笑)。
イアンのギターリフやフレーズには、のちに”哀愁スラッシュ”のサイクロン・テンプルへと繋がる要素も、微かながら感じられるのが面白いところです。個性という意味で群を抜くバンドですし、歴史的な意義として再評価したいバンドですね!
ちなみに現時点ではApple Musicでのみ、初期作がストリーミング解禁されてます。
ぜひ、一度聴いてみてください!