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【新作レビュー】 オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)『Patient Number 9』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

イギリスのヘヴィ・メタル・シンガー、 オジー・オズボーンOzzy Osbourneが、2022年9月9日、約2年半ぶり13枚目のニュー・アルバム『Patient Number 9をリリースしました。

 

少し前にジェフ・ベックが参加した先行公開のタイトル曲を紹介しましたが、アルバム全曲がストリーミングに登場しました!

先日のメガデスといい、メタル系の大物のリリースが続いていますね〜。メガデスの来日決定なんていうニュースも飛び込んできているので、メタルファンはライヴと音源で、お財布のやりくりに苦労しそうです。新作の方はCDは後回しにして(汗)、うまくストリーミングを活用するのも手だと思います!

 

余談ですが、ちょうど発売タイミングで、”オジン”オズボーン解散、というニュースがネット上を駆け巡りまして、パッと見たとき「えっ?オジーって引退じゃなくて解散すんの?」などと早合点してしまいました(笑)。漫才師の方の話題だったんですけど、ネットをみると勘違いしてる人も多かったようです(笑)。

 

さて、精力的な創作活動を続けているオジーの全曲を早速聴いてみました〜。今回は豪華なゲストとの競演が何より売りなわけですが、そうしたことは正直意識しないとあまり関係なく、ひたすらいつものオジーワールド全開!という印象がしましたね。

 

齢73歳、体調も思わしくない中でレコーディングされたとは思えない、ハリのあるお馴染みの声と良好なヴォーカルパフォーマンスを聞けるだけでも、オジーの熱心なファンなら納得できる1枚でしょう。いくらレコーディングで修正できるとはいえ、その唯一無二の歌声は全く衰えていません。先日、アメリNFLの会場でのライヴパフォーマンスも元気そうでした。

 

アップテンポな楽曲はザック・ワイルドが参加した1〜2曲程度で、他はトニー・アイオミ参加楽曲に代表されるミッドテンポのヘヴィチューンが淡々と並ぶ構成だけに、初聴では少々淡白に聴こえるかもしれませんね。

 

その中ではジェフ・ベック参加の先行タイトル曲のキャッチーさがやはり耳につきますけど、何度かリピしてるうちにスルメ型ゆえか、じわじわと他の楽曲でのメロディの良さも耳に染みついてきます。

 

中でもメランコリックなメロディを放つベック参加の別曲「A Thousand Shades」は、なかなか感動的に響いてきますね〜。そしてもう1曲いいなと思ったのがエリック・クラプトンとの競演曲「One of Those Days」で、今回はこちらをピックアップしました!

 

抑えめでじっくりと染み入るような曲調ですけど、クラプトンのワウのかかったギターワークが絶品!で、クリームの「White Room」を少々思い起こさせるエモーショナルなプレイを披露しています。

 

ジーとの相性も意外なほどに抜群で、勿論メタルではないものの、二人のレジェンドの競演から考えられる、最適解と言って良いほどお互いの持ち味を引き出していますね。Apple MusicではMVも公開になっています。

 

ベックにしてもそうですが、競演相手ならではの個性をしっかりと引き出しつつ、オジーワールドにも招き入れている点が、本作のスゴイところだなあとつくづく感じました。だからこそ、これだけ個性的なゲストが並んでも決して散漫な出来ではなく、しっかりオジー・オズボーンの作品として完結している所以だと思います。できればもう一人の3大ギタリストも説得して招いて欲しかったですね!

 

聴いてほしい度 

80 

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