※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
アメリカのロック・シンガー、デイヴィッド・リー・ロス(David Lee Roth)が、2022年に配信限定でリリースしたシングル『Dance the Night Away』に収録。
2020年にエディ・ヴァン・ヘイレンがこの世を去って以降、相棒だったデイヴはソロアーティストとして活動を行ってきました。2022年1月には引退公演がラスベガスで予定されていたもののキャンセルとなり、その後、新曲を始めとした音源を散発的に発表しています。
デイヴの発言の流れを見ると、引退するのか未だ心の揺れを感じますが、そうした結論がよぎった背景として、何よりエディの件がとてつもなく大きかったと改めて察します。エディの悲報直後には、ごくシンプルなコメントだけを発信したデイヴでしたけど、裏返せば何かを発することすら難しいほど、大きな衝撃だったのでしょう。
それを裏付けるように、最近のコメントでエディとの仕事での関係は「どんな女性との恋愛よりも素晴らしかった」とまで語っています。フロントマンとしてダイヤモンドのごとく誰よりも輝いたデイヴですが、それはエディという相棒があってこそという事実を、改めて受け止めているのかもしれません。
そんなデイヴがヴァン・ヘイレンへの想いを再確認するかのように、2022年9月から1曲ずつ発表しているのが、ヴァン・ヘイレンの楽曲をカヴァーした、オフィシャルのスタジオライヴ音源「Roth Lives!」シリーズです。
2022年5月に西海岸のスタジオで、デイヴとソロ活動をともにしているギタリスト、アル・エストラーダらとともに全14曲が録音されました。現時点で5曲が発表されており、ストリーミングで聴くことができます。
今回はデイヴとエディのコンビネーションがだからこそ生まれたキャッチーな名曲「Dance the Night Away」をピックアップしました。以前にオリジナルヴァージョンもご紹介していますけど、原曲のイメージを崩すことなく再現されていますね。
このシリーズで聴ける他の楽曲もそうですけど、デイヴのヴォーカルも終年のヴァン・ヘイレンのライヴでの歌唱に比べると、比較的原曲のメロディをなぞっており、デイヴのヴァン・ヘイレン、エディに対する鎮魂歌にも聴こえてなりません。
ぜひ、一度聴いてみてください!