※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、チャリオット(CHARIOT)が、1986年にリリースした2枚目のアルバム『Burning Ambition』の1曲目に収録。
チャリオットの結成は83年ですから、NWOBHMの残り香すら消えかけたタイミングに生まれたバンドですね。その時期にもムーブメントの残党はいたんでしょうけど、実際にそれなりのクオリティの音源を作り、ライヴをするバンドとなると、限られてきた印象があります。
そんな中でチャリオットは孤軍奮闘、84年にデビュー作『The Warrior』をリリース。ストリーミングにこのアルバムもアップされていますが、これってホントに84年作??といいたくなるほど純粋培養された、まさにNWOBHMらしさを全編に貫いた作品に仕上がっています。当時日本盤こそ出ませんでしたけど、輸入盤市場でNWOBHMマニア期待のバンドとして、一躍注目を浴びましたね。
それから2年後、挫折せずにさらなる成長を遂げたのが本作でした。86年といえばアメリカではメタルがメインストリームに躍り出ていた時代ですから、いい意味で時代遅れの愚直なヘヴィ・メタルを演奏していたチャリオットは貴重な存在でしょう。もわ~んと霧がかかった怪しげな音質もいいですし(笑)、楽曲もよりメロディが強調されたドラマティックな要素が増えています。
今回ピックアップしたオープニングに収められた「Screams the Night」は、イントロのツインリードの劇的なリフレインから一気に引き込まれる、良質で正統ヘヴィ・メタル・チューンです!ギターのリフ、コード進行、泣きのギター、男の哀愁漂うヴォーカルとサビのコーラスと、どこをとっても真っ当なヘヴィ・メタル過ぎて、思わず嬉しくなってしまいますね~。こうしたメタルは定期的にデトックスとして聴きたいものです!
ストリーミングでは後年発表されたデラックスエディションがアップされており、86年のマーキークラブでのライヴがボーナス楽しめます。時代を考えるとこのライヴの雰囲気も貴重ですよね。
メンバーのピート・フランクリン(Vo, G)は、のちにスティーヴ・ハリスが主催したビーストレコーズからのダーティー・ディーズに参加していました。その後、2021年に惜しくも亡くなられています。
ぜひ、一度聴いてみてください!