※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、タイソンドッグ(TYSONDOG)が、1986年にリリースした2枚目のアルバム『Crimes of Insanity』の1曲目に収録。
ムーブメント全盛期からタイムラグのあったNWOBHM勢のひとつ、タイソンドッグは、1982年にニューカッスルで結成されました。当初はオークライスト名義で活動で、のちに改名。ブライアン・ロス(Vo)を迎え制作したデモをきっかけにニート・レコードと契約します。
1983年にはクラッチ・クラザーズ(Vo)が加入したEP『Eat the Ritch』、1984年にはヴェノムのクロノスをプロデューサーに迎え、デビューフル作『Beware of the Dog』をリリースしました。この辺りの作品はストリーミング未解禁ですね。
1985年には4曲入EPをリリースするも、クラッチの交通事故、ツアー中止などトラブルに見舞われます。1986年にはアリス・クーパーの「School’s Out」のカヴァーを含む本作をリリースしますが、ニートとの契約も失い、1987年に地元でのライヴを最後に解散を余儀なくされました。
弱小レーベルのニートからのリリースで、日本発売もなく時代錯誤のNWOBHMバンドとして、マニアのみが知る存在となっていますが、この2枚目では一定の成長を遂げていて、NWOBHMの系譜を持つ純粋培養されたパワー・メタル作として、今聴くとそれなりの評価をされてもよいでしょう。
今回ピックアップした「Taste of the Hate」は、アップテンポで刻まれるギターリフから2バス連打へとなだれ込む、パワーに満ちたヘヴィ・メタル・チューンです!ニートならではの80年代半ばとは思えぬ、ぼんやり箱鳴りする微妙なサウンドプロダクションはご愛敬ですけど、ドタバタと大味なパワー・メタル繰り広げられますが、プリーストっぽいテイストも含め決して憎めませんね~。
多少ダーティーな声質でそれなりにパワフルに歌い上げるクラッチは、まるでゲイリー・バーデンがB級パワー・メタル・バンドに加入したようで、不思議な味わいがありクセになりますね。サビのシンガロングも微笑ましくいい感じです。
その後、2008年に再結成し音源もリリースしており、こちらはストリーミングで確認できます。
ぜひ、一度聴いてみてください!