※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
ドイツのスラッシュ・メタル・バンド、デスロウ(DEATHROW)が、1987年にリリースした2枚目のアルバム『Raging Steel』の2曲目に収録。
ジャーマン・スラッシュといえば、いの一番に言及される3羽ガラスですけど、彼らから見ればデスロウは、世代的には次の世代であり、実力的にもそれらに比べると1段か2段くらい下に位置するバンド群のひとつになるでしょうか。
84年にデュッセルドルフで結成された4人組で、当初はサムヘインと名乗っており、ほどなくしてノイズインターナショナルと契約し、デスロウとしてのデビュー作『Riders of Doom』を発表します。アメリカではコンバットを通じ、アメリカのマーケットでの反応を考慮して『Satan's Gift』とタイトルを変えてリリースされていますね。
ラルフ・ヒューベルトがプロデュースしていますが、ペラッペラの音質(汗)と巧いんだか下手なんだかも不明な(笑)B級(C級?)全開で微笑ましい、どスラッシュの世界が繰り広げられています。そこからポゼストやヴォイヴォドとのヨーロッパツアーを通じて、成長した姿を示したのが本2枚目でした。
こちらはハリス・ジョーンズのプロデュースで、音質も改善し、緩急をつけるようになった曲作りて演奏力も向上。劇的な要素も加味され、勢いだけでなく1枚通して十分に楽しめるアルバムに仕上がっています。
今回ピックアップしたタイトル曲の「Raging Steel」は、1曲目のインストに続いて炸裂する、劇的かつ怒涛の真性スラッシュ・メタル・チューンです!最初の叫びなんかシュミーヤっぽいなあ~。男臭さをまき散らして、前につんのめった破綻寸前の激走ぶりはソドムを彷彿とさせますし、やはりジャーマン・スラッシュらしさを感じますね~。
何気にギターが頑張っていて、ドラマティックなコードワークのリフや、長尺のメロディックなソロも魅力的です。ノイズながら当時ビクターから日本盤が出ていませんが、本作ならそのポテンシャルは十分にあったでしょう。
次作以降、よりテクニカルな方向にシフトしていますけど(ちょっと技量が追い付いてないものの汗)、デビュー作からストリーミングで順に追って変化を味わうのも面白いと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!