※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ロンドン(LONDON)が1990年にリリースした3枚目のアルバム『Playa Del Rock』の1曲目に収録。
11月の来日でこの秋再び盛り上がりそうなモトリー・クルーですが、ニッキー・シックスがキャリアをスタートさせたバンドと言えば、ロンドンでしたね。LAでニッキーと中心人物のリジー・グレイ(G)によって結成されたロンドンは、その始まりが78年と、ヴァン・ヘイレン、クワイエット・ライオット辺りと並ぶ、まさにLAメタル勃発前から西海岸のシーンの一角を担っていました。
凄いのがバンド史において、のちに有名バンドで活躍するメンバーを多数輩出したことで知られていますね。ニッキーに加え、W.A.S.Pのブラッキー・ローレス、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュやイジー・ストラドリン、スティーヴン・アドラー、シンデレラのフレッド・コウリー等、物凄いことになってます。
さながら「LAメタル養成所」の様相を呈してますけど、肝心のロンドンの方は、85年のフレッド在籍時に、コンコルドを描いたしょぼいイラスト(汗)が印象的で、日本ではFEMSからのデビュー作『Non Stop Rock』をリリース。86年に2枚目と畳み掛けるも、まったく鳴かず飛ばずで、、。そういえば、映画「メタルイヤーズ」にそんなしょっぱい雰囲気で出演していましたね。
結局、リジーも脱退し、シンガーのナディール・ディ・プリーストだけが残り、再編成してドイツのノイズと契約してリリースしたのが本作でした。ドラマーは元ジェフリアのアラン・クリガー。LAメタルブームもとうに去った時期に、今更ロンドンかあ、、と思いきや、期待もせずに聴くとこれが中々の良作なんです。
今回ピックアップした「Russian Winter」は、いかにもLAメタル風味のスリージーでしっかりメタル色もある、ノリのよいドライヴ感全開のハード・ロック・チューンです!こちらが元祖とはいえ、どこか初期モトリーを感じさせるのは隠しきれないルーツなんでしょうか。
一方でヨーロッパのレーベルからゆえか、欧州風味のメロディを漂わせる楽曲もありますし、硬軟バランスの取れた作品に仕上がっています。それにしてもナディールのボーカルスタイルはパワフルで味もあり実に良いですね!再評価したいシンガーの一人と言えるでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!