※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
オランダのハード・ロック・バンド、ヴァンデンバーグ(VANDENBERG)が1985年にリリースした2枚目のアルバム『Aribai』の9曲目に収録。
ヴァンデンバーグ約3年ぶりのニューアルバム『Sin』の発売を記念して、その前後にヴァンデンバーグのプチ特集をやってます。その最終回は、2枚目から約2年のスパンで、来日記念盤としてリリースされた本作ですね。
短いスパンで連続してリリースされた前2作が最高すぎて、相当数リピートして聴きまくっていたので、本作は確かLPを近所のレコード店に予約して、発売日に手に入れた記憶があります。
お馴染みエイドリアン画伯が描く、精緻なタッチのワニさんが顔を出すジャケットも素晴らしく、期待に胸を膨らませて聴いたんですが、正直なところ初回は、???。音の質感が変わったことに正直違和感がありましたね。
本作はプロデュースをエイドリアン自身ではなく、同郷オランダの先輩バンド、ゴールデン・イアリングのドラマーのヤープ・エゲルモンが担当してますから、その影響はかなりでたんでしょう。サウンドメイキングが過去2作の生々しいドライなものから、ゴージャスな印象に変わって聴こえます。
ヤープがドラマーゆえか、個人的には好物だったジョス・ズーマーの特徴あるロートタムの音も影を潜め、ちょいベチャッとした特徴のないスネアの音になっているのは残念でした。それでも、何度かリピしていると、楽曲の良さがジワジワと伝わってきて、前2作以上にスルメ度合いの高いアルバムになりました。
今回ピックアップしたアルバムタイトルを冠した「Aribai」は、分厚いコーラスに彩られたキャッチーでフックの強いサビが光る、メロディアスなハード・ロック・チューンです!
サビ前のヴァースのアレンジが、デフ・レパードの「Photograph」丸パクリ(汗)ですけど、それくらいヒット狙いの楽曲だったのかもしれませんね。エイドリアンのギターも前2作より生々しさは薄れているものの、こうしたキャッチーな楽曲に完璧にマッチした、短く印象的なフレーズを盛り込んでいるのは流石ですね〜。
聴けば聴くほどに新たな魅力が増すアルバムのひとつなので、これからも長く付き合っていきたいものです!
ぜひ、一度聴いてみてください!