※古きを聴いて新しきを知る。遠い昔になった時代の楽曲を振り返ります!
イギリスのハード・ロック・トリオ、ベイカー・ガービッツ・アーミー(BAKER-GURVITZ ARMY)が、1974年にリリースした1枚目のアルバム『Baker Gurvitz Army』の3曲目に収録。
70年代のハード・ロック、特にブリティッシュ系を掘り下げていくと避けて通れないのが、エイドリアンとポールのガービッツ兄弟絡みの作品ですよね。ツェッペリン、パープルを始め、表側の有名どころを抑えた後で、マニアックな裏側を追求していくと避けて通れない重鎮、そんな印象を受けます。
筆者はリアルタイムではなく80年代になってから、以前ご紹介したサーロード・バルチモアあたりと並び、マニアの知人から必聴盤として熱く勧められ、徐々に触れていきました。すでに貴重盤になっているものがほとんどで、なかなか手に入らず。。再発盤や借りたテープなどを頼りましたね〜。
どの作品もそれぞれ凄みを感じましたけど、時代による古さが気になるものも正直ありました。そんな中で、メタル好きの筆者にも比較的馴染みやすかったのが、ベイカー・ガービッツ・アーミーのデビュー作でした。
彼等はその名の通り、ガン、スリーマン・アーミーで活躍したエイドリアン(G、Vo)とポール(B)のガービッツ兄弟と、元クリーム、ブラインド・フェイスのドラマー、ジンジャー・ベイカーによるパワー・トリオです。
とにかく忙しないほどに手数の多いジンジャーのドラミング、そこに食らいついていくポールのベースライン、エモーショナルな情感とエネルギッシュな感情をむき出しにしたエイドリアンのギタープレイが終始絡み合い、強烈なハード・ロックを放出しています。一方で、スローチューンで奏でられる味わい深いメロウさも聞き応えたっぷりですね。
今回ピックアップした「Memory Lane」は、そんなハードとメロウの両面が絶妙にミックスされたハード・ロック・チューンです!トリオ編成ならではのインタープレイがぶつかり合う様は圧巻ですし、神々しく歌い上げるエイドリアンの美しいメロディは心に迫ってきます。
ジンジャーも作曲に関与しているだけに、中間部に挿入される叩きまくりのドラムソロは圧巻ですね〜。ストリーミングでは2、3枚目、さらにライヴ作も解禁されているので、合わせて幻のトリオの凄みを味わってほしいと思います!
ぜひ、一度聴いてみてください!