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【新作レビュー】ストリートライト(STREETLIGHT)『Ignition』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2023年8月10日、スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ストリートライト(STREETLIGHT)の1枚目のアルバム『Ignitionがリリースされました。

 

スウェーデン南部のヨン・ショーピング出身の5人組、ストリートライトは、メロハーといえども、欧州風味のしっとり系ではなく、イメージ的にはサバイバー、TOTOのような王道産業ロック感や西海岸のAOR流儀のサウンドを標榜したバンドですね。

 

昨今では同じスウェーデンのワーク・オブ・アートやライオンヴィル辺りが代表格といえるでしょう。こうしたサウンドを奏でるメロハーバンドは、どちらかといえば少数派でしょうが、個人的には大好物なので、こうしてニューカマーが登場するのは嬉しい限りです。

 

唐突に現れたニューカマーですけど、レーベル資料によると、2021年に中心人物のヨハネス・ヘイガー(Vo,G)が、親友のギタリストのエリック・ティリングと曲作りを行ったところから、その活動は始まりました。

 

アルバムにも収録された「Overjoyed」が完成し、これをエリックがネット上でなぜか連絡を取り付けたジャーニーのアーネル・ピネダに送り、好評価を得たというんですから、なかなか行動力がありますよね。

 

さらに「Stay」などの楽曲を作る中で、ストリートライトという(ありがちな汗)バンド名を付け、様々なレーベルにデモを送った結果、フロンティアーズと契約。その直後にエリックの離脱に見舞われるものの、フィリップ・ステンルンド(G)、ジョン・スヴェンソン(Key)、ヨハン・ティェルンストロム(B)、エリック・ニルソン(Ds)のラインナップでデビュー作リリースに至りました。

 

スウェーデンでフルタイムのプロデューサーとしても活躍中というヨハネスだけに、そのサウンドクリエイト力の高さをいかんなく発揮。古き良き80sのメロディアス・ロック、AOR風味のサウンドを軸に、精緻なサウンドプロダクションとソングライティングの妙が光る好盤に仕上がったと言えるでしょう。

 

そのすべてにおいての”こなれ具合”は、デビュー作とは思えないクオリティを保っています。とりわけコーラスワークの多彩さや洗練されたアレンジの妙は、聴き始めていくとノーマークだっただけに掘り出し物感が強く、いいやん!と期待に胸が高鳴りましたね。

 

それだけに、一部散見される似合わぬハードな楽曲や、ノリ一発の凡庸な楽曲といった、いわゆる”捨て曲”の存在がちょっと残念な限り。あと、お世辞にもチープとしかいえないジャケと、MVを見た時のメンバーのダサさの脱力感も半端なかったですが、、それを補うほどに、良い音楽が詰まった作品だと思います。ぜひ継続して音源制作を続けてほしいところです。

 

今回は先行曲ともなったアルバム2曲目「Chutes And Laddersをピックアップしました!フック強めのキャッチーなサビへと展開していく抜け感がいいですね!

 

聴いてほしい度

86

Chutes And Ladders

Chutes And Ladders

  • Streetlight
  • ハードロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

アルバムはこちら!

Ignition

Ignition

  • Streetlight
  • ハードロック
  • ¥1681