※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2023年11月17日、スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック・バンド、ケア・オブ・ナイト(CARE OF NIGHT)の約5年ぶり3枚目のアルバム『Reconnected』がリリースされました。
2009年に結成され、2013年にEPでデビューし、2枚のアルバムをリリース。新世代北欧メロハー勢の一角としてメロハーマニアに注目されたケア・オブ・ナイトから、久々の新音源が届きました〜。以前のコラムでEPから楽曲をご紹介していましたね。
2枚目のアルバム以降、音沙汰がなかったので心配したものの、こうして目立った活動が再び見られたのは、まずは嬉しいニュースでしょう。
全2作はAORヘヴンからのリリースでしたが、今作ではフロンティアーズに移籍。その第一弾作品という位置付けになります。これまで通り、今作でもウィゲリウスのエリックがプロデュース他で全面協力しており、ウィゲリウスもかつてフロンティアーズでしたから、この界隈のつながりを考えると想定された移籍かもしれません。
サウンドの方向性は、過去2枚と良い意味で全く変わっていません。80sを想起させる古き良きテイストのメロディアス・ロックを、多少モダンかつスマートに、日本でいうところのAOR風味のアーバンテイストを加味し紡いでいく。。そんな独自のスタイルを今作でも存分に堪能できます。
全2枚が気に入ったメロハーファンの期待を裏切らない内容ですし、エリック・ウィゲリウスの力もあるのでしょうけど、ソングライティングやアレンジセンスの良さは、今作でも光っていますね。
と、基本は褒め褒めなんですが、いつも言及したくなるのがフロンティアーズに移籍すると、必要以上に音圧が強いサウンドプロダクションへの改悪なんです。とりわけドラムの音がどれも一様に同じで、メロディを阻害するほどに圧が強過ぎて、長時間大音量で聴いてられなくなるんですよね。。例えば、初期のEPと少し比べていただければわかるはずです。
ハードな曲もバラードもお構いなしに、どのバンドでも同じような音作りをしてしまうのには、いつも閉口させられます。気にならない方々も多いんでしょうけど、筆者はフロンティアーズ移籍、と知って真っ先に想像した悪い予感が的中してしまいました。。
とまあ、作品の本筋ではないかもしれませんが、サウンドプロダクションの不満点がなければ、下記の「聴いてほしい度」は3%くらいは上にしたいところです。
どの楽曲も粒揃いの中で、今回はアルバム1曲目「Street Runner」をピックアップしました!ハードドライヴィンする感覚の中にも、キャッチーなメロディをしっかりと滲ませた、良質なメロディアス・ハード・ロック・チューンですね。
フロンティアーズお得意のMVも作れられており、Apple Musicで鑑賞可能です。美しい音楽にスキンヘッドのいかついメンバーがちらほらと。。音楽のイメージを大切にしたいなら、見なくていいかもしれません(笑)。
聴いてほしい度
84%
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