※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック ・プロジェクト、エックスオリジン(XORIGIN)が、2011年にリリースした1枚目のアルバム『State Of The Art』の11曲目に収録。
エックスオリジンは、北欧をベースとするメロハープロジェクトですが、元々はアメリカ・ロサンゼルスの音楽学校、MITで学んでいたメンバーを中心に、1999年に結成されたオレンジ・クラッシュというバンドが母体になるようです。
その中心人物だったヨハネス・ストーレ(Vo)とダニエル・パルムクヴィスト(G)が、その後、母国ノルウェーとスウェーデンに各々帰郷。ヨハネスはプログレバンド、スレイヴ・トゥ・ファッションで活動、ダニエルはライオンミュージックからソロ作リリースや、マーダー・オブ・マイ・スウィートのメンバーとして活動しました。
そうした中で、ダニエルのバンドメイトだったダニエル・フローレスのプロデュース(Dsも担当)で、エックスオリジンとしての音源制作を開始。フロンティアーズと契約したことで、ワーク・オブ・アートのロバート・サール(Key)を始め、フロンティアーズ人脈を駆使し、デビュー作が完成に至ったわけですね。
西海岸の空気を吸いながらも北欧に戻った、という二人のアーティストとしての道筋を反映するかの如く、アメリカの80sライクなメインストリーム・アリーナ/産業ロックを彷彿とさせつつも、北欧らしい透明感にも溢れたメロハーマニアに刺さる作風に仕上がっています。
アルバムを通すと曲のクオリティにバラつきがありますし、ダニエル絡みでは似たようなメンツの作品も散見され、いかにもフロンティアーズっぽい、机上で作られたプロジェクト感は否めませんが、それを覆すほどに良い曲も入っているので、メロハーマニアなら一聴の価値はあるでしょう。
今回ピックアップした「Too Late」は、メロディ、コード展開、アレンジとアルバム中では出色の出来栄えを誇る、良質なメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
曲作りも俊逸ですけど、ロバートのキラキラシンセの響きが良い彩りを加えていますね。リリース年代が近いゆえか、ジャケの雰囲気も含め、イレブナー辺りに近いテイストも感じられて、個人的には嬉しいところです。
結局この1枚だけで何の音沙汰もなくなったのは残念です。ライヴとまではいかずとも、良作を生み出した二人だけに、せめてスタジオワークは続けてほしかったですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!