※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、タッド・モローズ(TAD MOROSE)が、2000年にリリースした4枚目のアルバム『Undead』の2曲目に収録。
比較的多くのバンドが日本で人気を博す北欧メタルシーンにおいて、その実力に比して今ひとつパッとしないバンドも散見されます。タッド・モローズもそんなイメージを抱いてしまうバンドのひとつです。
91年にボルネスで結成されたタッド・モローズは、現在も在籍する中心人物のクリスターアンダーセン(G、Key)を含む3人で当初スタートしながら活動を重ね、93年にデビュー作『Leaving the Past Behind』のリリースに至ります。
1、2枚目はビクターから日本盤化されていますが、比較的プログメタル色の強いダークな作風が貫かれていました。その後、3枚目でシンガーがアーバン・ブリードに交代。彼が在籍した6枚目までは、サウンドも北欧らしい凛としたダークな質感を維持しながら、次第にメロディを重視した正統派、パワー・メタル色へと変貌していきました。
アーバンがかなり歌える実力派で、よりとっつきやすいサウンドへの変化も相まって、この時期のタッド・モローズが日本人の嗜好にも合うと思われます。ですが、とりわけセンチュリーメディアからの『Undead』は出来がよいものの、この時代のアルバムでは、2003年の『Modus Vivendi』が日本盤化されたのみで、そうした背景も日本でほぼスルーされてしまった要因といえるでしょうね。
今回ピックアップした「Servant of the Bones」は、イントロから繋がるように始まり、堂々としたリズムと劇的なメロディが重厚な雰囲気を醸し出す、正統派のヘヴィ・メタル・チューンです!
あのクリムゾン・グローリーを彷彿とさせるテイストが、メタルマニアの心を刺激してくれますね~。アーバンの歌唱はミッドナイトとタメを張れるレベルで、突き抜けるハイトーンと強靭なミッドトーンともに素晴らしく、もっと評価されるべきシンガーだったと悔やまれます。
アーバンはその後、ブラッドバウンド、シリアス・ブラック他のバンドを歴任、タッド・モローズも活動休止を挟みながらも現存して活動を続けています。
ぜひ、一度聴いてみてください!