※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、ノクターナル・ライツ(NOCTURNAL RITES)が、1999年にリリースした3枚目のアルバム『The Sacred Talisman』の1曲目に収録。
北欧メロディック・パワー・メタルを代表するバンドのひとつ、ノクターナル・ライツは、90年代初頭にネクロノミック名義のデス・メタル・バンドとしてスタートしたことが知られていますね。
キャリアを重ねて、よりメロディをしっかり追えるシンガー、アンダース・ザックリンソンの加入や、ツインギター体制の構築など、メンバーチェンジや編成を変えていく中で、次第にハロウィンの影響下にあるメロパワスタイルへと変貌していきました。
当時のオルタナ・グランジの影響を比較的受けにくかった北欧シーンの状況も相まって、80s由来のメロディを重視したスタイルのヘヴィ・メタル、パワー・メタルを、90年代に純粋培養できたのでしょう。
世界的には受け入れられにくいこの手のサウンドスタイルを歓迎する貴重な地の日本では、2枚目で本邦先行デビューまで果たします。この時点では未完成な部分が目立ちますが、センチュリーメディアと契約後の第2弾、3枚目にして代表作となる本作で一気に化けましたね。
楽曲、演奏、サウンドプロダクションと全てにおいてレベルアップしたヘヴィ・メタルは、まさにメロパワの理想郷を体現しており、日本のHM/HRファンの心をつかんでノクターナル・ライツの名を知らしめました。
いま改めて聴き直すと、確かにクサメロが多用されるも過度なくどさは感じられず、楽曲の尺もコンパクトでメタルのダイナミズムを失っていないのがいいですね~。元デス・メタルの出自がいい方に作用しているようですし、個人的にはシルヴァー・マウンテン辺りに由来する伝統的な北欧メタル感がほのかに漂っているのも嬉しかったですね。
良曲揃いですけど、今回ピックアップした「Destiny Calls」は、オープニングにして彼らの代表曲のひとつといえる必殺のメロディアス・パワー・メタル・チューンです!イントロのくっさくさなギターフレーズからして掴みは完璧で、コンパクトな中にメロパワの美味しい要素がギュッと凝縮されてます。
よりストロングな路線に歩んだのちの作品群もいいですけど、個人的にはアンダースの歌唱や声質が好みでしっくりきますね!
ぜひ、一度聴いてみてください!