※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、アクセンスター(AXENSTAR)が、2003年にリリースした2枚目のアルバム『Far From Heaven』の3曲目に収録。
1998年にスウェーデンのヴェステロースで結成されたアクセンスター。当初カヴァーバンドのパワーレイジとして始動し、アクセンスターを名乗って以降はメンバーチェンジを繰り返しつつ、四半世紀の活動歴を誇る、今や老舗の北欧メロディック・パワー・メタラーですね。
音源は2002年の『Perpetual Twilight』以来、2023年目下の最新作『Chapter VIII』までアルバム8枚を数えます。作風に多少の差異はあれど、一貫していかにも北欧らしい透明感を纏ったメロディックで疾走感のあるパワー・メタルを奏でてきました。
とはいえ、作品的に今も印象に残っているのが、日本盤もリリースされていた初期の作品群でしょう。当時比較的良質なメロパワ系作品を出していた、スペインのアライズ・レコーズ時代の作品ですね。
あいさつ代わりのデビュー作から短いスパンでリリースされた本作『Far From Heaven』が、楽曲的にも作風のバランス的にも最良でしょう。当時のメロパワ、メロスピ旋風の中で、同じ北欧のソナタ・アークティカのフォロワーというか、小型ソナタのような扱いでしたけど、今振り返るとそれにとどまらないじわじわ来る魅力を秘めていたように思えます。
クサメロを伴った疾走メロパワが基軸にありますが、しっかり王道のメタル感がありながらもコテコテなクドさはなく、ネオクラに寄り過ぎることもない足回りと後味の良いスッキリしたサウンドが特徴でしたね。
シルヴァー・マウンテン辺りに端を発する、北欧伝統の風味が漂う音像を踏襲していて、当時聴いてもどこか懐かしさを感じさせてくれました。そして、マグナス・ウィンターワイルド(エリクソン)の薄味を極めた良い意味での脱力系歌唱(笑)が、その個性を決定づけていました。
今回ピックアップした「Blind Leading The Blind」は、ミッドファストでぐんぐん疾走していく、至る所にトレードマークを盛り込んだアクセンスター流儀の良質なメロディック・パワー・メタル・チューンです!
安定したメンバーのパフォーマンスで繰り広げられる、メロディや楽曲の組み立てに非凡なものがありますし、余計なアウトロなしでサクッと曲が終わるあたりは、いかにも彼ららしさが全開ですね~。
日本人好みのサウンドを奏でていただけに、過小評価されていた感がありますが、やはりワイルドなルックスがマイナスポイントだったのかも。。北欧らしい金髪イケメンが2,3人いたら、違っていたかもしれませんね。新作までストリーミングで聴けるので、再評価してほしいものです。
ぜひ、一度聴いてみてください!