※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2023年8月23日、イギリスのメロディック・スピード・メタル・バンド、ドラゴンフォース(DRAGON FORCE)のシンガー、マーク・ハドソン(Mark Hudson)の1枚目のソロアルバム『Starbound Stories』がリリースされました。
マークがZPザートの公認でオーディションによりドラゴンフォースに加入して、早12年ですか~。イギリスをベースにしたバンドとはいえ、多国籍のメンバーが入れ変わっていく中で、イギリス人のシンガーとして今やバンドの顔的存在に成長したマークが、遂に放つソロ作、というわけですね~。
個人的にドラゴンフォースは、やはり初期の作品のイメージが未だ強く、マーク加入後緒作品は、正直特に思い入れもありませんでした。加えて、シンガーのソロ作は、”あるある”ですけど、音楽性が散漫になったり、自己満足的な方向に走ったりする作品も多く、そうした意味ではストリーミングにアップされたので、ちょっと聴いてみるか、程度の意識で再生してみました。
ところが、これがなかなかに良い!ですね~。ドラゴンフォースのDNAを感じさせる疾走感あるメロディックなメタルを漂わせつつも、メロディにせよ楽曲の世界観にせよ、もう少しほんわかした、爽快でポジティヴなフィーリングに満ちています。
美旋律をしっかりと紡ぐマークのクセのないハイトーンボイスの魅力に加え、それを盛り立てるフラッシーなギターも随所に炸裂してますけど、楽曲を盛り立てるキラキラ、荘厳なシンセが全編で大活躍するアレンジもいい感じですね~。
メーカー資料によると、マークは日本のゲーム、アニメに造詣があり影響を受けているそうで、なるほど、メロディやコード進行、楽曲の雰囲気がどこかアニソン的なキャッチーさや、ゲームミュージック的な壮大さ、ファンタジックなムードが感じられるのは、そうしたバックボーンがあってのことかと、妙に納得してしまいました。
アニソンやゲームミュージックとメタルの親和性の良さは言うまでもないですが、そこにマークがドラゴンフォースで培ってきた音楽性が上手くミックスされて、”ありそうでない”作風やバランスを持った、異色のメタル作品に仕上がっています。
どの曲に誰が参加してるとか全くわからないんですけど(汗)、元ドラゴンフォースのフレデリク・ルクレールがギタリストとして弾いていたり、ガルネリウスのSHUの名前があったりと、なるほどこの手のサウンドにドンピシャな人脈を駆使したのも、作品がレベルアップしたポイントなんでしょうね。
個人的にはCDは買わないにしても、ストリーミングで曲を選んでリピートするでしょうし、むしろドラゴンフォースのファンでなくとも、メロディ愛好家であれば一聴の価値のある作品でしょう。
今回はアルバム5曲目「The Siren」をピックアップしました!ドラゴンフォースやメタルから一番遠く、曲中に流れるファンタジックで優しい雰囲気は、メロハー的でもあり、どこかアニソンチックないい曲です。次作はアニソンに強いランティスとかから、アニメのタイアップつけて登場、とか実現したら面白いんですけどね!
聴いてほしい度
85%
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