※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
イギリスのロック・ギタリスト、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)が、1988年にリリースしたソロアルバム『Outrider』の3曲目に収録。
話題になっているジミー桜井のドキュメンタリー映画『MR. JIMMY』のニュースや映像を見てたら、本家ジミー・ペイジが不思議と聴きたくなり(笑)、今日はソロ作品からいって見ましょう〜。
80年のレッド・ツェッペリン解散後、80年代のペイジは、以前ご紹介したスーパーグループのザ・ファームを始め、振り返るのが大変なほど小刻みに様々な活動を繰り返していきましたよね。
当然のことながら、ツェッペリンのギタリストとしてのペイジのその後を期待するファンに応えるかのように、ツェッペリンの幻影を感じさせる活動や音源も多かったですね。そして、80年代の集大成として制作されたのが『Outrider』でした。
何せ、3大ギタリストの一角、ジミー・ペイジ”初の”ソロ名義作品ですからね。がっつりギターを持ったアー写を使ったジャケットに期待が膨らみました。同時期にリリースされ、ペイジもゲスト参加したロバート・プラントの『Now and then』以上に注目されたように思えます。
ギタリストのソロアルバムといえば、3大ギタリストを例にとっても、ベックのようにインスト中心で弾きまくりみたいなパターンか、クラプトンのように実は歌もの勝負ですみたいなパターンが考えられますけど、ペイジの弾きまくりは技量的にも考えられず。。
結果的に、インストは3曲で残りはプラントを含む3人のシンガーを起用した歌モノという折衷作に。LPでのA面が比較的ノリの良いハード・ロック色の強い楽曲中心で、B面はプルージーで抑えめの楽曲を集めました。
ツェッペリンと比較して期待ハズレというファンもいて、賛否両論あったと思いますが、個人的には80sの空気感の中でコマーシャリズムと自らがツェッペリンでクリエイトした音楽性、ギタリストとしてのペイジが程よいバランスでしっかりらしらを醸し出しつつ収められていて、肩肘張らずに聴ける、決して悪い作品とは思いませんでしたね。
今回ピックアップした「Writes of Winter」は、ジェイソン・ボーナムが叩くグルーヴ感のあるシャッフルビートに乗せて、エモーショナルなペイジのギターが響く、インストゥルメンタル・チューンです!
至極シンプルな展開とビートが繰り返されますが、ペイジらしさを滲ませたギタープレイと、ちょっとしたフックのあるコードワークの妙が光るソングライティングは流石ですね〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!