※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ドッケン(DOKKEN)が、1985年にリリースした3枚目のアルバム『Under Lock and Key』の 8曲目に収録。
この連休は、ドッケン11年ぶりのニューアルバム『Heven Comes Down』の発売にちなんで、彼らの黄金期の楽曲を改めて振り返りましょう〜。
強力作『Tooth and Nail』によって、日本のHM/HRファンにもすっかり認知されたドッケンが、翌年立て続けにリリースしたのが、本作『Under Lock and Key』でしたね。デビュー作『Breaking The Chains』が、その間に後追いで日本リリースされたので、当時の印象としては、またドッケンの新しい音源か〜、と嬉しいながらも消化しきれず、少々忙しない感覚がしたのも事実です。
前作があれだけの出来映えでしたから、期待度のハードルを一気に上げてLP盤を聴いた記憶があります。その結果の第一印象は、随分ソフトになった??というものでした。前作の冒頭が相当にインパクト絶大で、じんわりとミッドテンポで迫る「Unchain the Night」は、全く違うタイプの楽曲でしたからね。
加えて、ニール・カーノンとマイケル・ワグナーのプロデュースも、前作に比べるとメタル色をスポイルしたように聴こえました。言ってみれば、ジョージの切れ味のあるギターをフィーチャーした前作から、ドンの甘いボーカルをフィーチャーした方向性にシフトした分、音像に刺激が薄まったように感じたわけです。
それでもじっくり聴き込むと、とにかく楽曲レベルが出色で、随所にキャッチーな良いメロディが溢れていました。一介のLAメタルシーンのバンドから、ドッケンがより広い音楽シーンに打って出る作品としては、プロデュース、ソングライティングも含め完璧に機能おり、ポピュラリティという視点では最高傑作と言っても差し支えないでしょう。
定番の名曲「In My Dreams」を始め、思い出深い楽曲も多いですが、今回はピックアップした「Don't Lie to Me」は、アルバム中に密かに収録された、叙情的なメロディアス度で1,2を争う良質なハード・ロック・チューンです!
ジャーマンシーンでのドンの活躍ぶりを裏付けるように、良い意味でスコーピオンズかと錯覚するような方向性のメロディを存分に堪能できます。こうした曲でのドンのボーカルの親和性は抜群ですし、短い中に完璧な個性を打ち込むジョージのソロワークも聴きどころですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!
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