※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のハード・ロック・バンド、 フラワー・トラベリン・バンド(FLOWER TRAVELLIN’ BAND)が、1973年にリリースした4枚目のアルバム『Make Up』の2曲目に収録。
今回はジャパメタの源泉、和製ハード・ロックの原点といえる真のレジェンドをいってみましょう。フラワー・トラベリン・バンドは、60年代後期のグループサウンズとして活躍した内田裕也とフラワーズが発展し、内田自身がプロデュースに専念する形で誕生。1970年に『Anywhere』でデビューしました。その選曲センスが抜群で、ブラック・サバス「Black Sabbath」、キング・クリムゾン「Twenty-First Century Schizoid Man」等のカヴァーが収録されています。
自分たちのサウンドスタイルを完全覚醒させ、東洋や和をイメージさせる音階やリズムなど、全曲オリジナルで表現したのが歴史的評価も高い1971年『SATORI』でした。
ジョー山中の超絶な3オクターブハイトーンと、石間秀樹のヘヴィなギターワーク、グルーヴィーでタイトなリズム隊が冴え、トリップ必至の呪術的なムードが漂います。米アトランティックとの契約第一弾であり、世界的に見てもドゥーム・ストーナー系のルーツの1枚といえるでしょう。
1972年の『Made In Japan』では、その名の通り世界に打って出るべく、たとえ英詞であってもタイトルも含め、そのサウンドには日本のバンドとしてのアイデンティティを強烈に感じます。
カナダに渡ったり、EL&Pとのライヴを行ったりと世界を股にかけて活躍しましたが、篠原信彦(Key)を迎えた1973年のライヴとスタジオのミックスである本作後に、当時は解散してしまいました。収録曲の「Slowly But Surely」は、後年にアウトレイジがカヴァーしており、メタルファンも知るところでしょう。
今回ピックアップしたアルバムタイトルを冠した「Make Up」は、彼らにしては尺も短く比較的ストレートにドライヴするハード・ロック・チューンです!篠原のオルガンに導かれ、欧米の有名バンドと何ら遜色ない珠玉のハード・ロックが展開されています!TVCMとしても
残されたどの作品を聴いても日本ロック黎明期に、これほどヘヴィな本物の音を轟かせるバンドが存在した事実に度肝を抜かされますし、内田裕也の才覚の確かさ、凄さを改めて実感させられるでしょう!ストリーミングでもじっくりと振り返りたいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!