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【新作レビュー】ドラゴンフォース(DRAGONFORCE)『Warp Speed Warriors』

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2024年3月14日、イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、ドラゴンフォース(DRAGONFORCE)の約4年半ぶり9枚目のアルバムWarp Speed Warriors』がリリースされました。

 

昨日はソナタ・アークティカの新作をレビューしましたけど、2000年代のメロスピ・メロパワムーブメントを牽引したもうひとつのバンド、ドラゴンフォースの新作が、奇しくも同時期に登場となりました~。

 

この20年ほどの間にメロスピ・メロパワから次第に音楽性を広げていったソナタに対し、スピードとエクストリーム感に拘ったメロスピ・メロパワにフォーカスし続けているドラフォだけに、こうして同じタイミングでの新作での違いにも注目がしたいところでしょう。

 

今回はコロナ禍を経てのリリースですが、その間にベーシストが長年活躍したフレデリク・ルクレールから、アメリカ出身の女性のアリシア・ヴィジルに交代。心機一転、5人組でのアルバムとなります。コロナ禍の最中もハーマン・リ(G)は、YouTubeを通じて積極的に自らを発信してくれていたので、不思議と久々な感じはあまりしません。

 

ざっくりと聴いてみましたけど、結論としてはどこを切ってもドラゴンフォース、以上!という感じですね(笑)。

 

超人的なスピードで繰り広げられるお馴染みの”エクストリーム・メロディック・スピード・パワー・メタル”(勝手に全部くっけてみました笑)を主軸に、デジタル風味のあるノリノリのパーティー系や、キャッチーな楽曲、テイラー・スウィフトのカヴァー等、バラエティのある仕上がり。

 

そのどれもにドラフォらしい刻印がしっかりと押されているので、ファンならば失望することなく満足できる1枚でしょう。もうイングヴェイみたいなもんで、このマンネリズムが好きな人はとことん好き、嫌いな人は絶対苦手というところで、基本的な音楽性にブレがないのには好感がもてます。

 

では、手放しでほめられるかといえばそうでなく、せっかくのコロナ禍明け、メンバーチェンジしての1発目ですから、もっと馬鹿みたいに振り切ってほしかった!のが正直なところ。なんせ、タイトルに「ワープスピード」って入ってますからね。ワープするほどにぶっ飛ばして欲しかった。

 

緩急なんて知ったこっちゃない、全曲スピードチューンで疾走し続けるアルバムを、今こそ聴いてみたかったと思った次第です。スレイヤーの『Reign In Blood』のメロスピ版みたいなイメージを妄想してました。

 

アルバムが短くとも曲数少な目でもいいので(相変わらず曲が長いですからね)、究極のメロスピを敢えて提示してほしかったですし、20年以上たってもその超絶技巧や勢いに衰えが全く見えないので実現可能でしょう。そんな思いを抱くほどに、変わらぬ独自のメタルを奏で続けているバンドなので、今後の動向もまだまだ期待したいですね。

 

今回は当然のごとく疾走曲の「Astro Warrior Anthem」をピックアップしました!むかしのあの曲、この曲にどこか似てるし、曲展開もいつか聴いたようなかんじですけど、いいじゃないですか~。偉大なるマンネリズムは正義です!

 

聴いてほしい度

82

Astro Warrior Anthem

Astro Warrior Anthem

  • provided courtesy of iTunes

 

アルバムはこちら!

 

 

 

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