※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、カルーセル(CAROUSEL)が、2021年にリリースした1枚目のアルバム『Round and Round』の1曲目に収録。
今回のヘアメタル括りもオブスキュア系の知る人ぞ知るバンドです。以前ご紹介したレイジン・ロックス等をリリースしている、発掘系レーベルのFnAレコーズからリリースされていますが、いきなりCDを買うのも冒険かと思うので(笑)、こうしてストリーミングで試聴できるのはありがたいところです。
カルーセルは1989年にテキサス・オースティンで、ギターのマット・クラークによるメンバー募集から始まります。ホワイト・ライオンやドッケンといった共通に好きなバンドがあるメンツが集まり、必然的にそれらに近い音楽性を目指すことになりました。
当初は4人組でバンド名をスカイ・ハイと名付け、曲作りも開始しながらテキサスの中でライヴ活動を行いました。さらには3曲入りデモを作り外部でも評価されていきます。今や大規模フェスですが、1991年に初開催されたSXSWフェスティバルにも出演したようですね。
このSXSWにスウェーデンのスカイ・ハイというバンドが出演していましたが、後日そのバンドの代理人を務めたランディ・カルフォルニアから連絡があり、同じバンド名に関して変えなければ法的措置を取る旨、主張されてしまいます。
そのことからバンド名をカルーセルに改め、メンバーも加え5人編成として再スタート。さらなるデモを制作しました。ライヴ活動ではバング・タンゴ、トリクスター、クライ・ウルフらのオープニングを務めたようですね。
その後は時代の趨勢もあり、カルーセルは一部メンバーによって、1994年にオルタティヴロックを標榜するフリークハウスというバンドに発展的に変貌していきました。
ストリーミングで聴けるFNAが発掘した音源は、90年代当時のデモなどを含む未発表音源集となります。デモレベルなので当然ツメは甘いものの、ソングライティングのセンスは中々のもので、ルックスも含めてしっかり磨けば80年代ならメジャー契約も十分可能だったかもしれませんね。
今回ピックアップした「Sweet Surrender」は、彼らが影響を受けたホワイト・ライオン辺りを彷彿とさせる、快活なハード・ロックンロール・チューンです!甘めのメロディが光るキャッチーでポップなハード・ロックが展開されていて、80sメタル好きならそれなりに楽しめるでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!