※これぞ80s!のイメージなヘア/グラム/LAメタル/R&R系を紹介していきます。
アメリカのハード・ロック・バンド、ランサム(RANSOM)が、1991年にリリースした1枚目のアルバム『Ransom』の2曲目に収録。
1988年に西海岸サンフランシスコで結成された4人編成のランサム。女性シンガーのリサ・ファックストンを擁しているのが特徴で、そのアーティスト写真を見ると類型的な80sのヘア・メタル系に見えますが、いわゆるクリスチャン・メタル・バンドあるのも特筆すべき点でしょう。
結成後、ランサムはハリウッドのクラブを中心にライヴ活動し、音源としては1988年にコンピレーションの『California Metal II』に参加。そして、1990年にインテンス・レコーズと契約を締結。インテンスはアンジェリカ等のリリースで知られるクリスチャン・メタル系のレーベルですね。
その第一弾としてリリースされたのが、セルフタイトルを冠した本デビュー作でした。ジャケットはリサを含む4人のメンバーのアー写によるものですが、その雰囲気からイメージする通りに、80sのヘア/グラムメタル系の香りを漂わせたサウンドを奏でています。
楽曲は比較的メロディアス志向でギターリフのエッジも十分のため、ホワイト・ライオン辺りに近いテイストが感じられますね。楽曲の出来にバラつきがある点は否めませんけど、日本人好みのスタイルに思えますし、クリスチャン・メタルとうバイアスがかからなければ、当時日本デビューしていても不思議ではありません。
今回ピックアップした「Rumors」は、キャッチーなギターリフと逆回転のスネアヒットに導かれ、アルバム中では最も爽快なメロディを押し出したハード・ロック・チューンです!
やや幅のあるスタイルの楽曲が収められたアルバムですけど、こうしたポップなフィーリングを持った曲では、リサのボーカルがより映えるように思えます。ギターのトニー・オルティスの的確かつテクニカルなプレイも光っていますね~。
ランサムは1992年に再びインテンスから、2枚目の『Soul Asylum』を立て続けにリリースしたものの、わずか2枚を残してシーンから消えてしまいました。。
ここでは、ブルージーな要素が増えたものの、キャッチーなハード・ロックも健在で、ストライパーのオズ・フォックスがゲスト参加。ひどいジャケですが(汗)、リサの芳醇な歌唱は素晴らしく、良曲もありますのでストリーミングでは2枚セットで試してほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!