※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!
2024年9月20日、ドイツのハード・ロック・ギタリスト、マイケル・シェンカー(Michael Schenker)の企画アルバム『My Years with UFO』がリリースされました。
サミー・ヘイガー、アイアン・メイデンと大物の来日が続いて、ここのところ来日にちなんだ楽曲をご紹介していますが、今日はひと休みして新作レビューをいってみましょう~。新作関連も秋のリリースラッシュ?で、ライヴやグッズ、CD購入まで手を出していたら、お財布事情が大変ですよね。。
さて、数多のHM/HR系新作でもっとも注目を集めたのが、マイケル・シェンカー名義でリリースされたこの作品でしょう。CDも売れているようですけど、豪華ゲストを招きUFO時代の楽曲を再録して振り返るという企画ですね~。
マイケルも御年来年で70歳ですが、80年代の最高潮ブームの時には、色々伝わってくる(マイケルの伝記をみんな読みましたよね笑)健康状態や精神状態から、ここまで長く第一線でギターを弾き続けてくれるとは想像もできませんでした。生き生きとした様子から、今は超ヘルシーなムードすら漂ってきます。
しかも、70年代にバンド内で散々イジられて、失踪を繰り返したと言われる(これも伝記で読みました笑)因縁のUFOの楽曲を、50年近くたって喜んで再現してくれるとは、ホントわからないものですね。
そんなマイケルの残した功績の再構築に華を添えるゲスト陣が、ディー・スナイダー、ジョエル・ホークストラ、ジョーイ・テンペスト、ロジャー・グローヴァー、ジョー・リン・ターナー、カーマイン・アピス、スラッシュ、エリック・グロンウォール、ビフ・バイフォード、アクセル・ローズ、ジェフ・スコット・ソート、 ジョン・ノーラム、カイ・ハンセン、エイドリアン・ヴァンデンバーグ、 マイケル・フォス、スティーヴン・パーシー、デレク・シェリニアン、ブライアン・ティッシー、バリー・スパークスといった、バンド名を言わずとも知れた面々です。これだけのゲストが、マイケルをリスペクトしてるのも、単純に凄いですよね。
ハード・ロック史に燦然と輝く、UFOの名曲のぎゅっと濃縮して11曲セレクト。現代風のプロダクションの中で、一流のゲスト陣のとともにマイケルが渾身のプレイを聴かせるわけですから、悪かろうはずはありません。
最近ギブソンにリターンしたマイケルのフライングVサウンドも心地よく鳴り響いていますね。変に奇をてらうことなく、比較的ライヴパージョン的なものに沿って再現しているのも好印象でしょう。
ではオリジナルを超えたのか?というと、勿論そんなわけはありません。スラッシュ系などでそうしたケースもなくはないですけど、時代の空気の中で聴きなれたオリジナルヴァージョンは、たとえ音質が貧相でも永遠に優先して聴き続けるものでしょうからね。
UFOの場合、個性の塊のようなフィル・モグの歌いまわし、声質に耳が慣れてますから、ジョーイ・テンペストとかそうでしたけど、ボーカルパートにどうしても違和感を感じました。あと、「ロック・ボトム」がもたり気味でちょっとイライラしました(笑)。
こうしたリレコの企画作品は、あくまでもオリジナルとは別物と考えて比較せず、素直に懐かしんでゲストのボーカルやプレイを楽しむのが正解なのでしょうね。そういった意味では、新録ベストとしても十分楽しめる作品だと思います!わかりやすいジャケットも最高でしょう。
ということで今回は、アルバムの9曲目に収録された名曲「ラヴ・トゥ・ラヴ」をピックアップしました!アクセル・ローズが独自の歌世界を繰り広げ、楽曲の美しさやせつなさを見事に表現しており、改めて凄いシンガーだなあと実感させられましたね!
聴いてほしい度
70%
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