※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
カナダのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、ストランデッド(STRANDED)が、1999年にリリースした1枚目のアルバム『Long Way To Heaven』の3曲目に収録。
90年代末期の日本のHM/HRシーンでは、プチメロハーブーム?といえるほど、良質な作品が幾つもリリースされましたが、その中心にいたレーベルが、ロングアイランドレコーズでA&Rだったカリル・ターク率いる、英国のエスケイプ・ミュージックでしたね~。
今でも小粒ながらメロハー系のリリースを続けているものの、イタリアのフロンティアーズにすっかりお株を奪われた形になっています。当時はストリーミング未解禁のディパーチャーを始め、有力バンドが幾つも登場しました。
そんなエスケイプから新たなメロハーバンドとして送り出されたのが、このストランデッドでした。レコーディングメンバーは、トロイ・レイド(Vo)、ケニー・カオス(G)、ラリー・ヒッチマン(Key)、ディーン・ウォーレン(B)、ジェフ・ライアンという布陣。
トロイはカナダのメロディアス・ロッカー、アージェントの復活作やフォリナートリビュートといったエスケイプ絡みの音源にも参加し、ケニーは80年代のポール・レインの作品や、エスケイプからのポーカーフェイス等に参加。ラリーもエスケイプからのアージェントの音源にクレジットがありますし、メンバーをとっかえひっかえしてるところは、今のフロンティアーズものとやり方が同じですね~。
そんなバンドというか、プロジェクト的な音源というのが正解でしょうね。正直エスケイプのような派手がある即効性に満ちた作風ではないですし、むしろ地味な印象すら受けるんですけど、聴けば聴くほどに味わい深いエモーショナルな、大人のメロハーを堪能できます。レーベルのあるイギリスのバンドではないですが、カナダ産ゆえか、英国産に近い落ち着いた湿り気が感じられるのもいいですね。
今回ピックアップした「Only Human」は、素朴で無駄のないアレンジと、温かみのあるポップなメロディに彩られた、アルバム中でも1,2を争うキャッチーなメロディアス・ハード・ロック・チューンです!
キャリアに裏付けされた各人の安定したパフォーマンスもいいですし、トロイの味わいのあるボイスが、単なるポップチューンならない魅力を付加しています。1枚で終わったのは残念でしたが、他曲も楽しんでほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!