※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のヘヴィ・メタル・バンド、5X(ファイブエックス)が、1982年にリリースした1枚目のアルバム『Human Target』の2曲目に収録。
先日ネット上で偶然、5Xのベーシスト、盛山キンタ氏が今年の9月30日に逝去されたニュースを知ったこともあり、今回は追悼の意味も込めて5Xを紹介したいと思います。
ヴォーカルを務めたカルメン・マキは、元々女性ソロシンガーとして70年代に不動の地位を確立。その後は、次第に女性ロックシンガーの先駆者として、方向性を変えて行く中で、80年代のジャパメタムーブメント黎明期に合わせるかのように、5Xへと移行して活動を開始していきました。
そうした経緯もあり、ヘヴィ・メタルでありながらも、70年代から受け継いだロックスピリットも漂わせたサウンドが、5Xの特徴といって良いでしょう。ギターのジョージ吾妻は、海外経験が豊富なだけに、当時としては海外志向が強かったバンドとも言えますね。ジョージは、のちにラウドネスら、ジャパメタバンドが海外進出する際、関係者として重要な役割も果たしてきました。
当時のライヴ映像を見ると、圧巻の歌唱力で別格のオーラを漂わせるカルメン・マキ、ロックンローラー的な風貌のジョージやキンタ、パワーヒッターのドラマー、原田ジュンと個性がバラバラなところが、なかなか面白いです。原田は、再結成5Xのドラマーでもあった元アンセムのマッド大内の師匠らしいのですが、ライヴでの激しいドラミングを見ると納得しますね。
今回ピックアップした「悪い夢」は、ヘヴィ・メタル色が濃い、5Xでは人気チューンのひとつ。ZEPの「移民の歌」風の軽快なリズムに乗せて、哀感溢れるゆったりしたメロディを歌い上げるカルメン・マキの歌唱は、流石の一言です。
ひとつ残念なのが、スタジオヴァージョンだと、プロダクションがお世辞にも良いとは言えず、今ひとつ迫力に欠けること。ライヴ盤の『Live X』のヴァージョンの方がベターですが、できれば実際のライヴで体験したかったですね〜。
ぜひ、一度聴いてみてください!